カーレンタル隆盛の時代だが 福祉車両はまだ手薄なので確認予約が大切
福祉車両が急遽、あればいいなあと必要に迫られる時が来るかもしれない。車いすユーザーや高齢者と一緒に行きたい場所への移動が、公共交通機関での移動よりも福祉車両の方が、やはりダイレクトに楽で安心できることもあるだろう。そんな時、福祉車両のレンタカーがあればうって付けかもしれないが、現状はどうなっているのだろうか。
所有もレンタルも一長一短
福祉車両には、助手席や二列目シートがドア側に回ることで乗降しやすくした「回転シート車」から、それがさらに電動で昇降する「リフトアップシート車」、さらには車いすに乗ったままクルマに乗り込める「車いす仕様車」などが存在する。
近年は福祉車両の設定を大前提としたモデルもあり、徐々に安価に手に入れられるようになってきたが、それでもベース車より少なからず価格はアップするため、依然として所有へのハードルは高い。
とはいえ、普段はクルマそのものを使う機会が少なくても、冠婚葬祭や家族旅行など、様々な事情でクルマを使って遠出しなければならなくなった時、足腰が弱った年配の人や、車いすを日常的に使う人も一緒に移動するとなれば、福祉車両が必要不可欠となる。だがそもそも、福祉車両は気軽にレンタルできるものなのだろうか?
残念ながら、通常のモデルに比べればニーズが少なく車両も高価なため、絶対的な導入台数が少なく、さらにレンタカー会社によっても大きな差があるのが実情だ。また、web予約に対応しておらず、直接店舗や予約センターに電話して予約しなければならないことが多いのも、実際に利用する際は注意が必要だろう。
その中では、トヨタレンタカーとオリックスレンタカーはラインアップが豊富で、場所とタイミングが上手く合えば、福祉車両のタイプはもちろん、好みの車種も選べる可能性があるだろう。他に日産レンタカーや各地域で有力なレンタカーもあるので時間的余裕を持てるのであれば当たってみるのも得策ではある。
また地区の店舗営業店によって状況は様々である。東京都の23区内の一例ではあるが、トヨタレンタカーの支店には福祉車両のパンフレットも置いてあるほどで対応も迅速に応じてくれた。