「らしさ」を残しつつ「足し引き」を織り交ぜ「シンプル化」
続いてはディティールをご紹介。先に紹介した通り「1950年代のイタリア系レースカー」というコンセプトを掲げた結果、カラーリングは赤と黒で統一する事に。例えば本来メッキだったダイハツのエンブレムも開口部のメッシュに合わせて塗装している。
そのフロントバンパーも実はワンオフ。本来セロはバンパーにフォグランプが奢られた4灯仕様になるが「当時のライトウェイトなクラシックカーって、見た目もの凄くシンプル」なのに倣ってレス化。リップの出幅や開口部の丸みも作り直し、曲線美に磨きをかけた。ヘッドライトはセロのそれを使ってはいるが、インナーのシルバー部分をブラックアウトして、色の統一感をより高めている。
リアはハイマウントストップランプを排し、スポーツカーらしい丸みを帯びたフェアリングを追加。テールレンズの間が黒で塗られているが、これはワイド感を出す狙いから。フロントフォグ同様、バンパー部分の両サイドにあったレンズはスムージング。ボトム部分は台形状にラインを作り、高めのリブを作ってエッジを立て、Dスポーツのコペン専用マフラーをセット。その内側にはディフューザーと逆三角形状のローマウントストップランプを追加、走りをより強化した装いにしている。
インテリアも徹底的に黒×赤ツートン。バケットシートはオプション設定されているDスポーツ製を使っているが、本来であれば赤×白だったロゴをシルバーで再刺繍。またシートのステッチ部分は本来Dスポーツの企業カラーでもあるイエローだったが、シルバーで再縫製する徹底ぶり。 その結果、サベルト製のパッドが巻かれたシートベルトの赤がよく映える。ステアリングなど手が触れる部分はバックスキン調の生地に張り替え、よりスポーティテイストを高めている。