日本特有の問題もあり
実際、最高速度が時速60~80kmに制限されると考えられる超小型モビリティが公道を走るとなると、二輪車と違って車幅があるため交通に支障をきたさないか、あるいは衝突事故の際の安全は守られるかなど、未知数な分野であるだけに行政も心配や懸念があるだろう。
日本は都市部と地方とで人口密度が異なり、交通の状況も共通性がほとんどない。そのなかで、商品として全国一律に超小型モビリティを販売すれば、都市と地方とでそれぞれ別の問題が起こる可能性もある。
まずやってみて問題を解決する欧米人と異なり、慎重な日本の行政の姿勢はときに安心をもたらすが、革新は遅れがちで、革新的価値ではなくなってしまう懸念もある。
菅義偉内閣総理大臣が、2050年に脱炭素社会にすると所信表明を明らかにし、また2年後には団塊の世代の人たちが後期高齢者となる時期が迫り、ことに公共交通機関が十分でない地方において以下に移動の自由を確保するか、超小型モビリティを含めた解決策が早急に求められている。