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いまや少数派! 瞬間加速が魅力の「スーパーチャージャー」を搭載した国産車たち

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TEXT: 平塚直樹(HIRATSUKA Naoki)  PHOTO: Auto Messe Web編集部,MAZDA,NISSAN,FCA,FORD

スーパーチャージャーを採用した国産車

 国産の量産乗用車で、初めてスーパーチャージャーが搭載されたのは、トヨタが誇る高級セダン、クラウンの7代目からだ。1985年に発売された、2.0L・直列6気筒エンジンを搭載した2000ロイヤルサルーン・スーパーチャージャーに採用された。トヨタは、ほかにも1.6L・4気筒を搭載したミッドシップ・スポーツのMR2(1986年発売の後期型)、1988年に発売された6代目マーク2のうち、クラウンと同様の2.0L・直列6気筒エンジンを搭載したグレードなどにもスーパーチャージャーを採用していた。MR2スーパーチャージャー

  いっぽう日産でも、1989年、前述のランチャ・デルタS4と同様、ターボチャージャーとスーパーチャージャーの両方を採用したマーチ スーパーターボを発売。当時は、高性能なコンパクトハッチバック車が大人気だった頃で、最高出力110ps、最大トルク13.3kgf-mを絞り出す1.0L・4気筒エンジンによる走りは、多くの若者を虜にした。マーチ スーパーターボ

 日産はほかにも、2012年に発売した先代ノートに1.2Lガソリンエンジン車にスーパーチャージャーを採用。当時は、低燃費と鋭い加速力を両立する新タイプエンジンとして紹介された(2020年に発売された新型ノートでは、全グレードがe-POWERというハイブリッドモデルとなったため、スーパーチャージャー搭載車はなくなった)。日産ノート1.2Lガソリンエンジン・スーパーチャージャー

 国産車では、ほかにもスバルが1992年に発売したハッチバック車のヴィヴィオにも、660cc・直列4気筒エンジン車に採用するなど、一時期は日本でも様々なスーパーチャージャー搭載モデルに乗ることができたのだ。スーパーチャージャーのSUBARUヴィヴィオRX-R

スーパーチャージャーの未来

 近年は、ターボチャージャーの性能が向上し、低回転域でも過給の効果を出せるようになった。また、プリウスなどのパラレル式ハイブリッドや、スズキ車などに多いマイルドハイブリッドなどは、モーターが発進や加速時にエンジンのパワーをアシストする。そのため、低回転域で効果を発揮するスーパーチャージャーの出番は少なくなり、搭載車は前述の通り激減している。

 国産乗用車で、未だにスーパーチャージャーを採用しているのは、マツダのMAZDA3やCX-3のSKYACTIV-X搭載車だ。SKYACTIV-X搭載車MAZDA3

 火花点火制御圧縮着火方式というディーゼルに似た機構を採用したこのエンジンには、空気を送り込むエアーサプライシステムと呼ばれるスーパーチャージャーも採用。マイルドハイブリッドシステムや高燃圧噴射装置などとの組み合わせにより、低回転域から高回転域まで、全域でパワフルな走りが楽しめるのが魅力だ。

 2020年末、脱炭素社会を目指す日本政府は、2030年代半ばまでに「脱ガソリン車」の目標を発表した。これは、欧米や中国などが打ち出した電動化政策に同調したもので、将来的にいわゆるガソリン車はハイブリッドやBEV(エンジンを一切使わずモーターだけで走る電動車)、FCV(燃料電池車)などに変わっていくことが予想される。そのため、スーパーチャージャー搭載車が今後増えることは考えにくい。

 だが、発進時などにエンジンをアシストするというハイブリッドの考え方などは、元々はスーパーチャージャーが最初に編み出したものだ。技術や機構は時代と共に変われど、そのコンセプト自体は今後も脈々と受け継がれていくに違いない。

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