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ちっちゃいカウンタックは軽トラのサンバーだった! サンバルギーニ・コカウンタックLP360が衝撃的すぎる

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典、福田博之さん(オーナー)、スバル

モデルカーを参考に開閉機構を考えたシザードア

 どうやって造ったのか? を、もっと詳しく記すと、まずはベースとなるサンバートラックのヘッド部と荷台を取り外し、フレームの上にパイプでボディのアウトラインを組み立てていった。シャシーの上にボディフレームが組まれたコカウンタック

 その後、ラス網を張ってボディの面を出し、FRPを上に貼り付け、パテ成型したのである。ちなみに、ボディはミニカーから採寸を行って導き出したもので、図面に書かれた数字を13倍するとサンバルギーニの大きさになるように設計されているのだ。ブラーゴ製ミニカーをベースに設計図を描かれたという

 特徴的なシザードアは、本物のドアヒンジを見たことがなかったので、モデルカーを参考として開閉機構を考えていった。片側だけだが、ちゃんと上に跳ね上がるようになった。

 リトラクタブルヘッドライト・リンクは、最初、開く時にリッドとライトが別々に動いてしまい、それをワンモーションでできるようにするために一ヶ月ほど悩んだらしいが、結局、偶然できあがったという。リトラクタブルヘッドライトを閉じたときにタイヤに干渉しないようにすることにも福田さんは注力。こちらの問題も見事にクリアしたのであった。本物は丸目4灯だが、コカウンタックでは角目2灯のリトラクタブルヘッドライトを採用

 ボディ以外にもコカウンタックはいろいろな他車種の部品を流用している。例えば、ラックアンドピニオンギヤBOXおよびステアリングコラムはスズキ・エブリイ、ヘッドライトはトヨタ・クレスタ(GX61型)、フロントウインカーランプはスズキ・アルト、サイドウインカーはダイハツ・ミラ(L70V型)の、ストップランプおよびリアウインカーランプはスバル・ヴィヴィオビストロ用をそれぞれ流用しているとのことだ。ほぼ完成した状態のコカウンタック

 またワンオフで作った右シフト仕様のマイクロ・スーパーカーは、友人が作ってくれたというオリジナルのエンブレム(雄牛の代わりにサンバー=水鹿をあしらったモノ)を持ち、センターステアリングのシングルシーターとなっている。フロントノーズには鹿を描いたエンブレムが装着される

 造り始めの頃こそ「リヤカーでも造ってるんか~」などと少々小バカにされていたそうだが、いざ完成すると、みんなビックリして「よくできたね」と称賛してくれたそう。福田さんの奥様も、長いこと時間がかかったので、完成してホッとしたそうだ。製作途中のコカウンタック

 最後にサンバルギーニ・コカウンタックを見た人のリアクションを福田さんの言葉を借りて記しておこう。「まず遠くからこちらを見て、何か変だなぁ~と近づいてきます。そして、サンバートラックをベース車とした手造りのオリジナルカーですと説明すると、とてもビックリしてくれます。シザードアやリトラクタブルヘッドライトの動きを見て、またまたビックリしてくれます」とのことだ。熱海ヒストリカGPに参加したときにランボルギーニ・ディアブロイオタやカウンタックQVと一緒に展示をした

 もちろんカウンタック特有のリバースも可能なので、どこかのイベント会場で見かけたら、福田さんの勇姿を拝見してみるといいだろう。

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  • フロントノーズには鹿を描いたエンブレムが装着される
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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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