伝統を受け継ぐ誇り高き3ピースブランド・クレンツェ
Kranze(クレンツェ)といえばウェッズが誇るフラッグシップ。高級セダンやミニバン、輸入車を中心に支持を集めているが、そうした車種に限らず、カスタマイズファンからは、「憧れのホイールブランド」として広く認知されている。いつかは愛車にクレンツェを! と願っている人も少なくないはずだ。
過去にはケルベロスll、LXZ、バズレイアといった歴史に残る名作も数多く輩出。古くからカスタムシーンを盛り上げてきたのがこのブランド。アラフォー以降のドレスアッパーにとっては思い入れもひとしおだろう。
毎年欠かさずイヤーモデルをリリースすることでも知られ、ウェッズの「顔」として注目を集めるわけだが、2021年は「Zildawn(ジルドーン)」がその大役を担う。ネーミングは「zillion=無数の」「dawn=夜明け」を組み合わせた造語で、コロナ禍による混乱や困難からの脱出、リスタートといった願いも込められている。
センターから放たれた光が放射状に広がり、さらにリムに向かって大きく波及していく──そんなイメージで開発されたジルドーン。クレンツェらしい三次元デザインもふんだんに採り入れ、カラーリングにもこだわりを詰め込んだこのモデルの魅力を、じっくりと紹介していこう。
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独創的なトライアングルテイストで魅せる
スタイリングのベースとなるのは5対のツインスポーク。伸びやかな足は先端付近でそれぞれ急角度に分かれて広がり、リムとトライアングルを形成。スポーク10本分、計10個の三角形が規則正しく円周状に並ぶ設計だ。
この輪のような繋がり感、連鎖して広がっていくようなデザインこそジルドーンの真骨頂。モデル名に込められたメッセージ性も感じ取ることができるだろう。カラーリングによってはポリッシュと塗装、あるいはバフ仕上げと塗装といったように、異なる色と質感でこのトライアングルが作られる。
ディテールにも注目。エッジーな切削面を持つメインスポークに対し、一段下から枝分かれしたサブスポークは滑らかな山型で構成。シャープさと柔らかさ、直線と曲線という対照的な要素を融合することで、唯一無二のトライアングルテイストを生み出しているのだ。
三次元的な仕掛けはここだけにとどまらない。メインスポークの天面は一貫してフラット基調ではあるが、逆ゾリ面も巧みに組み合わせることでノッペリ感を払拭。光の加減や角度で表情が変わり、見る者を決して飽きさせない。
そしてスポーク側面には有機的な曲面を多用することで、天面との鮮やかなコントラストを描き出す。あらゆる部分に単調さがなく、そして隙もない。これぞクレンツェの技。
プレミアムを追求するSUVやスポーツカーにも
ロゴマークと「Authentic Axes Art」の英字があしらわれたセンターキャップ。そこから光のように放たれ、リムまで達するスポークは足長感もたっぷり。根本は細く、途中はやや太く、二股に分かれるあたりでまた絞り、リムに向かって再び広く、といった感じでメリハリも効いている。
組み立てホイールの証であるピアスボルトや、磨き上げられたリムの美しさも格別。足元にスペシャルな輝きもたらしてくれるだろう。
セダン・ミニバンにファンが多いと前述したが、実はハリアーやスープラといったSUV・スポーツカーにもよく似合う。「SUVにはオフロード系」「スポーツカーにはワンピース」といった定番から脱却したい、都会的で高級感のあるスタイルを目指したい、というオーナーにはぜひオススメしたい。
サイズは19インチ~22インチまで設定。リバースリムを全サイズに、20・21インチについてはノーマルリム(段リム)もラインナップする。リム幅、インセットのバリエーションも豊富につき、ノーマルフェンダーのみならずワイドフェンダーにも対応可。幅広い仕様に合わせられる。
個性を出せるカラーリング。セミオーダーもOK
カラーバリエーションは4種類。まず「SBC/ポリッシュ」は、SBC(スーパーブラッククローム)をベースに天面をポリッシュ加工。艷やかなブラッククロームの輝きと、シャープな切削面が上品なコントラストを生む。どんな車種・仕様にも合わせやすいクレンツェの定番カラーだ。
「セピアブラックポリッシュ」は、ブラックにシルバーを配合して作ったセピアブラックをメインとし、天面をポリッシュ加工。一般的なブラポリよりも温かみを感じる色味で、ジルドーンの立体造形をより引き立ててくれる。
ディスク全体がクロームメッキ仕様となるが、一部スポークの側面などはあえて研磨せず風合いを変えた「デザインクローム」も見逃せない。質感や輝き方でメリハリが付けた希少なメッキカラーだ。
「ブラック&バフ/ブラッシュド2トーンクリア」は、全体をブラック塗装後、スポーク先端の一部をバフ研磨し、天面はブラッシュド加工。さらにトップコートにはブラッククリアと通常のクリアを使い分けたプレミアムな仕立て。ブラッククリア越しに浮かび上がる切削痕がなんとも味わい深い。
4カラーそれぞれ個性が異なり、履かせた時の印象もガラリと変わる。愛車のスタイルに合わせてじっくり選びたいところ。
さらにオリジナリティを求めたいなら、「カラーコーディネートシステム」を利用すべし。
これはディスクカラー、ピアスボルト、センターキャップ、バルブキャップ、そしてリムのカスタマイズまで可能なウェッズ独自のセミオーダーシステムだ。
組み合わせの数は膨大につき、オンリーワンのジルドーンに仕立てることもできる。ジルドーンのリリースと同時に追加された、クレンツェ初のレッド系カラー「ボルドーレッドメタリック」「ボルドーレッドメタリックポリッシュ」も候補に入れてみてはどうだろうか。
【Kranze Zildawn】
〈リバースリム〉
◆19inch(7.5J〜13.0J):10万8900円〜17万8750円
◆20inch(8.0J〜13.0J):11万6600円〜19万3050円
◆21inch(8.0J〜12.0J):14万800円〜21万2850円
◆22inch(8.0J〜13.0J):18万1500円〜26万2350円〈ノーマルリム〉
◆20inch(8.0J〜12.0J):11万6600円〜18万8650円
◆21inch(8.5J〜12.0J):14万3000円〜21万2850円◆HOLE-P.C.D:5H-114.3(*1)
◆COLOR:SBK-P(セピアブラックポリッシュ)、SBC-P(SBCポリッシュ)、BK&BF/BR 2C(ブラック&バフ/ブラッシュド 2トーンクリア)、D-CRM(デザインクローム)
◆ピアスボルトカラー:クローム(標準)/ゴールド(3000円up)/クラシカル(2000円up)※表記価格は税込
※19インチのDEEP RIMサイズは3000円up(スーパーフランジリム仕様)
*1:特殊P.C.D.(¥4,000UP)
1ピースバージョンの「ジルドーン384エボ」も注目
クレンツェは3ピースホイールをメインとするブランドなのだが、1ピースモデルの設定もあり、ジルドーンでは「Zildawn 384EVO(ジルドーン384エボ)」がそれに当たる。
基本デザインはもちろんジルドーンを踏襲。2×5のツインスポーク、外周部のトライアングルテイストなどは3ピース版を受け継いでいるが、1ピース化に伴って各部のラインや面は細かく補正され、サイズごとにディスクラウンド自体も調整されている。
またスポークエンドは1ピース構造の利点を生かし、リムフランジまで伸ばし切ったリムオーバーデザインとなる。視覚的により大きく、より足長に見えるのが魅力。
サイズは18インチ~22インチ。たとえ18インチでも19インチと同等以上の大口径感を楽しめる。21インチや22インチではいわずもがな。プリウスやノア・ヴォクシーをはじめ、ハリアーやRAV4などのミドルサイズSUVにもジャストフィット。またアルファード・ヴェルファイアといったLサイズミニバンに履かせても力負けしない。
カラーは「SBC/ポリッシュ」のみで、J数やインセットも3ピース版に比べるとかなり限られるが、価格は比較的リーズナブル。1ピースでクレンツェのプレミアム感を味わいたい、ホイールは大きく見える方が好みだというオーナーは、このジルドーン384エボを選ぶのもいいだろう。
【Kranze Zildawn 384EVO】
SIZE
INSET HOLE-P.C.D 税込価格 18×7.5J 48 5H-100 7万5900円
18×7.5J 38/48/55
5H-114.3
7万5900円 19×8.0J
35/42/48
5H-114.3 8万5800円
20×8.5J
35/40/48
5H-114.3 9万7900円
21×8.5J
35 5H-114.3 10万5600円 22×9.0J
35 5H-114.3 11万円
◆カラー:SBCポリッシュ
◆付属品:センターキャップ、エアバルブ、ロングアダプター
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