エアロパーツを変えるだけで大胆に進化!
WRCの経験から直接開発されたトヨタ純血のロードゴーイングスポーツがGRヤリス。1.6リッターターボ・4WDと1.5リッターFFという2タイプのパワートレインを用意することで、ゴリゴリのスポーツ派からライトなユーザー層までカバーするという設定もあって、アフターパーツ業界も力を入れている。
ここでは、本来であれば東京オートサロンでお披露目される予定だった2つのモータースポーツ直系アイテムを紹介しよう。
レーシーに仕上げるアイテムも用意されているTRDパーツ
ご存知、トヨタのワークスブランドであるTRD。GRヤリスにストリートテイストのGRエアロパーツとGRスポーツマフラー、そしてGRロゴ入りのディスチャージテープなどを用意する。ストリート向けエアロといっても、そこはワークス製だけにこだわりは半端でない。
フロントスポイラーは、リップスポイラーと左右フェンダーに装着するタービュレーターの3ピース構造となっていて、リップによるダウンフォースとタービュレーターによるリフト低減効果によりフロントの接地感を増加させるという。前後バランスを合わせるためにフロントスポイラーにはリヤスポイラーエクステンションもセットされていると聞けば、その本気度がわかろうというものだ。
さらに、GRサイドスカートは床下を流れる空気を適度に左右の排出することでリフトを抑えるというのがセールスポイントで、ディフューザー形状のリヤバンパースポイラーも同様に床下を流れる空気をしっかりと後方へ排出する効果を狙った形状となっている。それぞれ単独で装着することも可能だが、全体の空力バランスを考えると3点セットで装着するのがオススメといえる。エアロパーツセットのメーカー希望小売価格は消費税込み35万2000円となっている。
そのほか、リヤバンパースポイラーとマッチする4本出しデザインのGRスポーツマフラーはステンレス製でテールエンドは77mm径と、かなりの迫力がある仕上がりとなっているのも注目だ。こちらのメーカー希望小売価格は16万5000円(消費税込み)、1.6Lと1.5Lそれぞれに対応したアイテムが用意されている。
GRディスチャージテープというのは、トヨタ86などに純正採用されたことで話題となったボディの帯電を放出して空力性能を改善するというアルミテープ。ボディ4か所に貼ることで車両本来の性能を引き出すことができるという。こちらのメーカー希望小売価格は1万1000円(消費税込み)となっている。
そのほかカーボン製のナンバーフレーム(消費税込み1万9800円)、カーボン調のドアハンドルプロテクター(同3300円)、インテリアパネルセット(同2万9700円)といったレーシーに仕上げるアイテムも用意されているといった具合だ。
GRヤリスWRC仕様に近づけられるウヱルパイン
GRヤリスといえば、1.6リッターターボ車だけでなく、1.5リッター NAエンジン車であってもカーボンルーフが標準装備になっているくらい、軽くて丈夫なカーボンパーツにこだわっているクルマだ。
そして1.5リッター車は廉価版というわけではない。実際、2021年の全日本ラリーJN6クラスに1.5リッター車のGRヤリスRSで参戦する予定なのがウェルパインモータースポーツで、同チームがラリーマシンを開発する中で生まれたカスタムパーツブランドが「ウヱルパイン」だ(ェがヱになっているのが違い)。
その基本コンセプトは、本気のカーボンアイテムというもの。デモカーであり、全日本ラリー参戦マシンで、まず目が留まるのはWRCマシンさながらの迫力を持つ「WRCリヤウイング」だ。
これだけのサイズだけにメーカー希望小売価格も消費税込み40万4800円とかなり立派なものだが、メーカー系の仕事も手掛ける一流デザイナーの作という完成度の高さは価格なりの価値があるといえるもの。幻のGRヤリスWRC仕様に近づけられるということで海外からのオファーもあるというほどの人気アイテムとなっている。
ウヱルパインのアイテムは、現時点ではフロントリップスポイラー(消費税込み10万5600円~)、ドライカーボンシャークフィン(同1万6500円)が用意されているのみとなっているが、リアルカーボンにこだわりインテリア系アイテムも開発中というから注目だ。
すでに2020年のスーパー耐久ではデビューイヤーにクラスチャンピオンに輝くなどモータースポーツでの活躍は約束されているといえるGRヤリス。ストリートで乗るファンも、こうしたカスタマイズパーツを利用してレーシーに仕上げることで、さらに愛着が増すこと請け合いだ。