事前に入念な準備をすることで楽しい走行会へ
経験者にとっては何気ない日常のひとコマでも、初体験の人には異世界でしかないサーキット。現地でパニクって他の参加者や主催者に迷惑をかけたり、緊張ばかりで楽しめなかったなんて事態を招かぬよう、必要最低限の準備と心構えをしておきたい。
コース図はネットで事前に調べておく
改めて説明されなくてもやっているとは思うが、コースのレイアウトはある程度で構わないから覚えておく。昔はモータースポーツ専門誌に掲載されたコース紹介の記事や、サーキットで配布しているコース図くらいしか知る手段がなく、距離の長いサーキットになると初回は覚えるだけで精いっぱい、アタックする余裕もなかったなんてケースもよく耳にした。
しかし現在はインターネットで検索すればコース図はすぐに見つかるし、動画サイトにはプロからアマチュアまで、数多のオンボード映像が公開されている。平面の地図で確認するよりリアル感があるし、近い仕様のクルマなら(視聴側による技量の違いはあるものの)ギヤや最高速も参考になるはずだ。
ゲームでコースを覚えるならステアリングコントローラーで行う
よりリアルさを求めるなら最新のゲームだ。昔のレースゲームといえば架空のコースばかりだったが、今はサーキットと協力してレイアウトだけじゃなく、コーナーのカントや周囲の風景まで忠実に再現。もはやシミュレーターと呼べるクオリティの製品もあり、コースを覚えられるどころか本当の練習になるという。特にステアリングやペダルを実装したコントローラーは、より現実のクルマに近い感覚を味わえるのでオススメ。
サーキットで振られるフラッグの意味を理解しておく
安全面に関してはフラッグの意味を再確認しておこう。通常のサーキット走行会であれば下記の通りだ。
・イエロー(コース上にスピン車両などの危険があり、追い越し禁止で注意しながら走行)
・レッド(クラッシュや激しいオイル漏れのため走行を中断、より安全な速度でピットへ戻る)
・グリーン(コースの安全が確認されイエローが解除になる)
・レッドとイエローのストライプ(オイルや砂利がコース上にあり滑りやすい状態)
・ホワイトとブラックのチェッカー(走行が終了したのでクールダウンしつつ戻る)
・黒地にオレンジの丸(車両に何かしら不具合がありゼッケン番号と一緒に提示、スロー走行で戻って確認、オイル漏れが激しいときは安全な場所に停止)
これらを覚えていくと現場での対応もしやすくなる。
自宅から出発する前は工具やレーシングギアなどの安全装備も確認
持ち物では安全装備の確認を忘れずに。レーシングスーツもしくは長ソデ&長ズボン、指が出ておらず滑りにくいグローブ、運転に適したシューズにヘルメット、これらがなければお金を払っているとはいえ走行できない。
不安なら使用頻度が高い工具や予備のパーツを含め、自分用のチェックリストを作っておいてもいいだろう。車両に関しては当たり前なので細かく説明しないが、生命線ともいえるタイヤとブレーキとオイルは、決して確認とメンテナンスを怠らないで欲しい。
あとは走行する当日の降水確率が高いと判断したら、ガラスに曇り止めを塗るなどの対策は先にやっておこう。サーキットへ到着してからもできるが、現地で時間に余裕があるに越したことはないのだ。