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いまやライバルに押され気味の「ステップワゴン」! 歴代モデルを見ると「独自のアイディア」満載だった

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: ホンダ技研工業、日産自動車

5代目 RP1/2/3/4/5型(2015年〜)

 そしていよいよ2015年、現行型となる5代目ステップワゴンが登場。ホンダ車初採用の1.5Lダウンサイジングターボエンジンの搭載もニュースだったが、それ以上に話題沸騰だったのがバックドアだ。現行モデルの5代目ステップワゴン

 それは左右非対称の「わくわくゲート」と呼ばれる、縦開き、さらに横開きも可能な、サブドアを備えたものだ。すごいのは、5:5分割の3列目席=マジックシートが床下にすっきりと格納でき、バックドアの横開きのサブドアから人やペットが乗降可能な点だ(バックドア内側にもオープナーがある)。つまり、第五のドアが誕生したというわけだ。現行ステップワゴンに採用される左右非対称の「わくわくゲート」

 その使い勝手の良さは、愛犬と暮らすボクとしても大満足。一般的にバックドアを跳ね上げるには車体後方に約1mほどのスペースが必要だが、6:4分割の6部分となる横開きのサブドアなら、車体後方に必要なスペースは、3段階のストッパーによって約400/640/760mmで済むので超便利。バンパー一体の縦長のバックドア全体を大きく上に跳ね上げることも当然可能で、その場合は車体後方に約1200mmのスペースを要する。わくわくゲートの使い勝手の良さは、愛犬と暮らす筆者には大満足

 2017年には待望の「SPORT HYBRID i-MMD」モデルを追加。走りの面ではクラストップレベルの実力と快適性を備えていた。2017年には待望の「SPORT HYBRID i-MMD」モデルが追加された現行型ステップワゴン

 と、5代目の魅力的な部分をいろいろ挙げたが、どうやら左右非対称のバックドアはとくに女性にはウケないようだ(バンパー一体による衝突時の修理コストを含め)。現行型ステップワゴンの車内全体

 今ではわくわくゲートなしの一般的なバックドアを持つタイプも用意されてはいるが、2020年1-12月期の新車販売台数では、同クラスのヴォクシー10位(69517台)、セレナ11位(68648台)、ノア16位(45434台)に続く、20位(34441台)に沈んでいる。わくわくゲートなしの一般的なバックドアを持つタイプも用意されている

走りを重視するユーザーに選んでほしい

 私が「このクラスでどれを買うか」と聞かれたら、ステップワゴンかセレナを走りの好みで選びたいところだが、仮にステップワゴンに躊躇するユーザーがいるとしたら、ノア&ヴォクシー、セレナでは可能な、しかしステップワゴンにはない2列目キャプテンシートの左右スライド機構が挙げられるかもしれない。2020年にマイナーチェンジした現行型ステップワゴン

 この選び方であればキャプテンシートとベンチシートで悩む必要がなくなり、2列目キャプテンシート仕様を選択したとしても、子育て世代の場合はシートの中寄スライドによってベンチシート化でき、子供をケアしやすくなる(大型犬などのペットを2列目席に乗せたい場合も有効)。また、セレナのプロパイロットのような先進運転支援機能の飛び道具(うたい文句)がないのも、ライバルにリードされる一因かもしれない。セレナが搭載する「プロパイロット」の作動イメージ

 とはいえ、モデューロXといったスポーティバージョンも揃え、日本のMクラスボックス型ミニバン=多人数乗用車のパイオニアであるステップワゴンは、今も標準車、スパーダともに走りの良さではピカイチの存在だ(特にHVモデル)。賛否の分かれる(?)わくわくゲートも、個人的には日常からアウトドアまで大活躍必至の使い勝手で、楽しさも抜群だと思う。初代ステップワゴンから受け継がれるクリエイティブさは、最新のステップワゴンにも脈々と受け継がれているのである。現行型ステップワゴンのスポーティバージョン「モデューロX」

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