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下が砂利でもコンクリでも安眠を約束! いまどきキャンパー必須の「コット」の実力と選び方

どこでも快適に寝られる簡易ベッド

 アウトドア用の簡易ベッド「コット」。かつては“コット=重くて組み立てにかなりの力が必要”というイメージがあり、地面の影響を受けないので寝心地が良いとわかっていても手にするにはためらいがあった。

 ところが非常に軽くて組み立てが簡単なコットが登場して以降、またたく間にコットユーザーが増加。当初は家族4〜6人分のコットを入れるにはかなりの大きさのテントが必要なので、ソロやデュオキャンパーがコット派の主流。お父さんだけ、または子どもだけなど1〜2台を導入して交代で使っていた家族が多かったが、フロアレステントの台頭で今では家族みんながコットを使うファミリーが増えている。

1)種類や使用生地で寝心地が変わる

 コットにもいくつか種類がある。広げるだけの「収束型」は寝心地がソフトで、「フレームを組み立てるタイプ」は生地にしっかりテンションがかかっていて硬めの傾向だ。あらかじめ生地の伸びを考慮したコットは生地の張りが強く、体を横たえると沈み込むものは包み込むようなソフトな寝心地。似た構造でも使ってみるとその寝心地は別物だ。

 生地の違いも、通気性や保温性に関わるので吟味したいところ。一般的に軽くて扱いやすいポリエステルが使われているが、一部に通気性抜群のメッシュを用いた「ハイブリッド型」は暑がりキャンパーの評価が高い。コットンやポリコットン製はやや重いけれども肌触りが良いし、エアマットのように空気をいれて微妙に寝心地を調整できるものもある。

2)サイズ選びは使用シーンを想定して

 キャンプ用のスリーピングパッドは幅50cm以上だが、コットは60cm以上が主流。計算上はコットのほうがゆったりしているが、コットの場合、端に寄って眠ると当然だが“枠”を感じる。自然に真ん中で過ごすようになるので、60cmのスリーピングパッドよりもゆったりしている印象はない。ゆったり眠りたい人は幅70cm以上のワイドタイプを選択したほうが良いだろう。ただ、そのぶんテントは狭くなるし、収納サイズも大きくなる。バランスの見極めが大切だ。

3)「ハイコット」と「ローコット」

 コットの高さは40cm程度で自然に腰を下ろせる「ハイコット」と、高さ15cm程度の「ローコット」がある。ハイコットは乗り降りが楽で、地面から離れているので草が触れることはないし埃っぽさもない。半面、テント内に2〜3台入れると窮屈な印象だ。

 テント内で使うなら断然ローコットに分があるのだが、腰を下ろすのがちょっと不安に思う人がいるだろう。また屋外で使うと生地の沈み込みによっては草に触れてしまったり、寒さをダイレクトに感じたりすることも。マットを併用して沈み込みを抑える、コットの下にシートを敷くなど工夫が必要だ。

 最近は脚を付け替えて高さを変えられるものがあるので、使い方が定まっていない人はこうした高さを変えられるもので様子を見ると良い。

4)「音」と「揺れ」のないモノを選ぼう

 コットの静止耐荷重は80〜100kgが一般的なスペックで、なかには150kg以上対応の製品もある。大人が寝るには十分なスペックでも、フレームの太さや形、生地との相性によって横揺れするものや、寝返りをうったときのキシキシ音が発生するコットがある。

 キシミ音はフレームにロウを塗って滑りを良くすることで軽減できる場合もあるが、これらは見た目だけではわからない。実際に店舗で試してから購入したいところだ。

路面に影響されず季節の順応性も高い

 例え石がゴロゴロ転がっているような河原でもコンクリート敷の駐車場でも、コットを広げるだけでフラットで体にやさしい就寝スペースを確保できる。真夏は背中が蒸れずに心地良く、秋〜春はマットと併用することで地面の冷えを遮断しつつ保温性を高められる。荷物が増えるけれど、一度使うとやめられない魅力ある道具だ。

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