ホンダ・HM1/2バモス(5万~110万円)
発売期間:1999年6月~2018年5月
一時代を築いた、ホンダのロングセラー軽箱バン
実質後継モデルのN‐VANが登場するまで、約19年の間フルモデルチェンジをせずに生産され続けた2代目バモス。さすがにそこまでのロングサイクルだと、ライバル車と比較すると設計の古さは否めず、後半は販売面で苦戦した。19年の間に4回のマイナーチェンジを行い、平成19年に実施した4度目のマイナーチェンジではバンパーやテールランプのデザインを見直して新しい雰囲気を与えた。「前期はほとんど解体屋行きですが、割と年式が新しいモデルは結構タマ数が多いですね。しかもエブリイと比べて、1~2割程度安く購入できるのが最大の魅力。高年式のクルマをできるだけ安く買いたいという方は、バモスを選ぶのも良いかもしれませんよ」。テールランプは透明感がアップ。何度かマイナーチェンジは行っているが、基本設計はほぼ変わらない。足まわりは途中でローダウン仕様を追加したとは言え、最後までリーフタイプであった。 デビュー当初から両側エアバッグを標準装備し、安全性を追求。シートは多彩なアレンジが可能で、居住空間とラゲッジスペースを自由自在に使い分けることができる。4WD車はリアヒーターを標準装備して冬も快適。 エンジンはホンダ独自のミッドシップレイアウトを採用し、後部座席の床下に配置。さらにホイールベースを長くしたことで、低床かつフラットな室内空間を確保。またエンジンレイアウトの最適化により、静粛性を向上。 弱点はエンジンオイル。バモスは年数が経つごとにオイル漏れのリスクが高くなる。現車を確認する際はエンジンも細かくチェックしよう。「まずはヘッドまわりから確認してみましょう」。
SPECIFICATIONS(Lローダウン)
全長:3395mm 全幅:1475mm 全高:1755mm 室内長:1645mm 室内幅:1250mm 室内高:1270mm 車両重量:980kg エンジン形式:E07Z 最大出力:46ps/5500rpm 最大トルク:6.1kg・m/5000rpm 燃費:15.8km/L
ホンダ・HM1/2バモスホビオ(10万~110万円)
発売期間:2003年4月~2018年5月
荷室のアレンジが多彩だからアウトドア派に最適
バモスの登場から約4年後、派生モデルとしてデビューしたのがバモスホビオ。バモスはすべてロールーフに対し、ホビオはハイルーフを採用。全高はバモスよりも105ミリ高くなり、より多くの荷物を積むことができる。 またバモスホビオに関しては、自由自在なラゲッジのアレンジで他と差別化を図った。各部にユーティリティナットを設け、ボディを加工することなく6ミリボルトを取り付けできた。パイプや金具など豊富なオプションパーツを併用すれば、モノを吊ったり固定するのが非常に簡単。「釣りやサーフィンなど趣味をアクティブに楽しむ方に人気で、指名買いする方も多いです。でもタマ数が少なく、バモスと比べると高いです」。 フロントバンパーはホビオ専用デザイン。大型のメッキグリルを採用して存在感あふれるスタイリングに仕上げた。横長のテールランプを組み込んだりアバンパーもホビオならではの意匠だ。シャンパンシルバーのパネルがアクセントとなるインパネ。シートはクルマの方向性に相応しく、タフに使える撥水仕上げ。左右一体式シートを採用してラゲッジの段差をなくした、商用タイプの「ホビオプロ」も設定。 バモスと同様、フラットなラゲッジスペース。ホビオはフロア4ヶ所にタイダウンフックを設け、タイダウンベルトを使えば自転車などを固定できる。撮影車輌は汚れや水を簡単に落とせるオプションのワイパブルマットを装備。 ホビオは海や山などハードに使われるケースが多い。そうなると心配なのが、下まわりのサビ。「潮風を浴びたり、融雪剤が撒かれた雪道を走るとサビが出やすいです」。
SPECIFICATIONS(ターボ)
全長:3395mm 全幅:1475mm 全高:1880mm 室内長:1645mm 室内幅:1250mm 室内高:1385mm 車両重量:1030kg エンジン形式:E07Z 最大出力:64ps/6000rpm 最大トルク:9.5kg・m/3700rpm 燃費:14.8km/L