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いま車内は「大画面」が当たり前! ネガな要素もある後付け「巨大カーナビ」の選び方

車載AVユニットの大画面化が止まらない

 カーナビやディスプレイオーディオなど、クルマのディスプレイは年々大型化を続けている。代表的なのはプリウスや新型レヴォーグに純正採用されるシステムで、画面サイズは縦型の11.6インチ。さらに大きいサイズだと、テスラには17インチの大画面が採用されるなど、国産&輸入車に限らず車載ディスプレイの大画面化は急速に進んでいるのだ。

 そしてアフターパーツではその流れがさらに顕著で、かつてのAVユニットは7インチが主流だったが、いまでは8インチ〜11インチなどの大画面モデルが当然のようにラインアップされている。

アフターパーツには大画面モデルが充実

 見やすく迫力があり、ビジュアル的にも先進のイメージを与えられたりと魅力いっぱいの大画面のユニットだが、すべてのが車種で純正採用されているワケではないので、従来サイズのナビやディスプレイ部を大型化したいと思っているユーザーも多いだろう。特に旧型車や純正オプションに設定がない車種の場合は、コクピットの新しさを演出する意味でも大画面ユニットを導入したいと考えているユーザーは多いのではないだろうか。

 もちろんそんなニーズに合わせて後付け可能なアフターパーツとして、大画面のナビ/ディスプレイオーディオが数多く発売されているのでご安心を。多くの車種に9〜11インチ程度(さらには12インチを越える大画面も)の大画面をビルトインすることができるモデルが用意されているので、機能や価格、対応車種などを確認しながら最適なモデルを選ぶと良いだろう。

「カーナビ」と「ディスプレイオーディオ」

 大型ディスプレイを搭載するユニットは現在、大きく分けて2つのタイプが存在する。ひとつはカーナビだ。ナビ機能はもちろん、オーディオやDVD再生などをオールインワンしたモデルが多く、クルマのAVセンターユニット的な役目を果たす。

 もうひとつのユニットがディスプレイオーディオだ。こちらはナビの機能を備えずオーディオ&ビデオの機能を中心としているシンプルユニットだ。スマホを接続して「Android Auto」や「Apple CarPlay」を利用することを前提としているモデルも多く、スマホ連携を前提として必要最小限のシステムを車載するのがディスプレイオーディオの特徴と言えるだろう。

汎用性の高い「フローティング」タイプ

 そしてカーナビもディスプレイオーディオもどちらの大画面モデルにも、「ビルトイン」と「フローティング」という2つの装着スタイルがある。

 数年前までは大型ディスプレイを搭載するモデルのほとんどが、ナビ周辺のパネルを専用品に交換して純正ナビよりも大きいユニットをビルトインする手法だった。しかし近年ではフローティングタイプと呼ばれる、ダッシュパネルのナビ取り付け位置からディスプレイを浮かせて設置されるモデルが多くなっている。本体ユニットは2DIN規格のまま画面部分だけ浮かせる方式のフローティングタイプは、ビルトインタイプのようにユニット周辺のパネルを車種専用の交換する必要がなく、多くの車種に取り付けられるのが魅力だ。

 フローティングタイプにはパナソニックのストラーダ(9〜10インチ)やアルパインのフローティングビッグX(11インチ)、JVCケンウッドの彩速ナビ・フローティングモデル(9インチ)など、さらにディスプレイオーディオではカロッツェリアのDMH-SF700(9インチ)などが用意されている。

スマートに取り付けられる「ビルトイン」タイプ

 一方、車種専用の取り付けパネルとともに大画面のユニットを取り付ける「ビルトイン」方式は、純正同然にスマートに装着することが可能で、ダッシュまわりのデザイン性を求めるユーザーには人気だ。ただ、こちらの取り付けスタイルは適合車種が年式やグレードなどでも細かく適合が分かれており、大画面ユニットを取り付けられるのは現行車や人気車種に限られる傾向にあるのが、旧型車や不人気車のオーナーには残念なところ。

 そんなビルトイン方式で取り付けるモデルの中でも注目されているのが、ケースペックの「カーマルチメディアシステム・アース」だ。旧型と現行型のアルファード&ヴェルファイア用として設定される同モデルは、12.1インチの大型縦型ディスプレイを備えるのが特徴。純正ディスプレイに加えてエアコンパネルを取り外して装着するスタイルのパーツで、コクピットのイメージが激変する。スマホのミラーリング機能を利用しナビやオーディオ、エアコン操作などを大画面のタッチパネルで行なうことが可能だ。

大画面ユニットのメリットとデメリット

 ところでAVシステムを大画面化することには、どのようなメリットがあるのだろうか? ひとつは地図表示の拡大や画面上のボタン(ソフトキー)が大きくなり、見やすさや操作性が向上する点。また大画面であれば情報量を多く表示できるので、一画面でさまざまな情報が見られるのもメリットだ。もちろん映像再生などでは大画面の迫力は段違いだ。

 その反対で大型ディスプレイによるデメリットとして考えられるのは、フローティングタイプの場合、周辺のエアコン吹き出し口を隠してしまうケースが考えられる(各モデルの適合情報を要確認)。またアフターメーカーのユニットに交換することで純正機能の一部が使えなくなる場合もあるので、交換前に必ず確認しておこう。

 このように大画面ユニットの導入は、かなりハードルが低くなっている。各メーカーから多くの大画面のAVユニットがリリースされているので、ディスプレイサイズ、デザイン、機能などを比べて最適なモデルを選ぶと良いだろう。

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