もっともハイレベルなワンメイクレースの86/BRZ
執筆時点で、日本におけるナンバー付きレースの最高峰といえるのが86/BRZレース。2021年にはBRZのフルモデルチェンジが予定されているが、少なくともレース自体は初代モデルを使って開催されることが決定している。
そこで使われているのがトヨタ 86「86 Racing」とSUBARU BRZ「RA Racing」という、それぞれに用意されたレースベース・グレードだ。ご存知のように“プロフェッショナルシリーズ”と“クラブマンシリーズ”の2シリーズ制を導入(2019年からは“クラブマンシリーズ”をオープンクラスとエキスパートクラスに細分化)するなど、非常にハイレベルな戦いが繰り広げられている。
それゆえエンジンこそノーマルだが、ロールケージによってボディを引き締め、かなり作り込んだ本格的なレーシングマシンが揃っている。2013年からスタートしたレースだけに、実績のあるマシンが中古車として流れてくることもあるようだ。型落ちマシンについてはレースでの戦闘力は疑問だが、サーキットでの練習機として考えれば十分以上の実力で、これからスキルアップしていきたいというドライバーなら探す価値は十分にある。
フレンドリーの中にしなやかさを兼ね備えたATマシンのN-ONE
もっとも手軽なワンメイクレースといえるのが、ホンダの軽自動車N-ONEを使った「N-ONEオーナーズカップ」だろう。
ターボのCVT車に限定したナンバー付きのワンメイクレースだ。安全性を考慮してロールケージの装着は当然ながら義務化されているが、乗車定員の変更は不可というレギュレーションがあり、日常は4名乗車で活用できる余地が残っているのも、ナンバー付きレースらしいところ。
メーカーとしてカップカー的なグレードは用意していないが、純正アクセサリーメーカーであるホンダアクセスの知見を込めた空力ボディを持つ「N-ONE モデューロX」をベースにしてもN-ONEオーナーズカップには参加可能。
中古市場でオーナーズカップ仕様のマシンを見つけることは少ないが、出物があればお買い得な一台になるだそう。なお、N-ONEは2020年にフルモデルチェンジしたが、オーナーズカップは引き続き初代モデルにて開催されることが執筆時点では決まっている。