シート回転時は“足のせ”に必ずのせてから操作を行う
回転シートの操作は、前後スライドやリクライニングと別のレバーが、座席の前寄りに設定されており、これを操作して回転させる。回転させるとき、乗員の足がサイドシルなどに引っ掛からないよう、足のせが装備されており、そこに両足をのせてから回転操作を行う。ただし、その足のせは、サイドシルを避けて回転するような高さなので、実は膝を大きく曲げなければならない位置にある。意外に窮屈な思いをするかもしれない。
電動で操作する車種もあり、この場合は介助する人がリモートコントローラーで回転させることになると思うが、その際は足のせに乗員の足をのせることを忘れがちなので、手順として慣れておくといいだろう。リモートコントロールで回転中に、足がサイドシルやピラー部分に引っ掛かってしまうといった懸念も生じる。
回転シートは、軽自動車や登録車のコンパクトカーなどを中心に設定車があり、ミニバンにもある。一方で、中型の乗用車には設定が少ない。
福祉車両という特別仕様の考えではなく、誰もが乗降しやすいユニバーサルデザインのクルマが、車種を問わず拡充することがこれからの課題だろう。