実はお買い得な不人気スポーツカー
中古車市場においてスポーツモデルは一般的に人気が高いですが、一部モデルは意外なことに不人気となっていて、現状リーズナブルな価格で手に入れることができます。不人気となっている理由はさまざまですが、その理由を理解できると、不人気車はとたんに「買い得車」となります。そんな、不人気だけど買い得なクルマたちを紹介していきましょう。
マツダRX-8
まず最初に紹介する「買い得車」はマツダのRX-8です。RX-7はコアなファンに支えられているモデルですが、RX-7と違って4ドアとなるRX-8はけっこう見逃されているモデルです。
このRX-8、中古車市場では50万円以下でも手に入ります。ロータリーエンジンに対するあこがれを持っている人が多いのですが、どうせ乗るならRX-7に乗りたいという気持ちの人も多く、そうした流れがRX-8の価格を下げているとも言えます。
ロータリーはエンジンの耐久性が心配という方もいますが、機構がシンプルなのでじつは壊れにくいエンジンでもあります。しかも、リビルトエンジンも豊富で、工賃込みで100万円もあればチューニング済みのリビルトエンジンに載せ替えることも可能です。
トヨタ・セリカ
RX-8と同程度の価格帯で「買い得車」となっているのが7代目セリカです。6代目まではGT-FOURが存在し、モータースポーツ色を全面に押し出していましたが、7代目はGT-FOURは中止となったほか、エンジンも1.8リットルとなり、少し大人しくなった印象です。
しかしながら、スポーティなクーペスタイルは健在で、セリカの元々のコンセプトであるスペシャリティ感は十分に備えたモデルとなっています。6代目のエンジンはタイミングベルト式の3S系ですが、7代目は2ZZもしくは1ZZで、いずれもタイミングチェーンのため過走行車でも安心感があります。
同じトヨタで同じ1ZZ系エンジンを積むモデルの「買い得車」をもう1台紹介しましょう。
トヨタMR-S
それはMR-Sです。MR-SはMR2の後継として生まれた2シーターのミッドシップオープンモデルです。MR2が過激なスポーツモデルだったのに対し、MR-Sはミッドシップというレイアウトは踏襲しつつ、ライトウエイトスポーツをねらったモデルでした。価格帯もセリカと同程度となっています。
日産スカイラインクーペ&フェアレディZ
日産で「買い得車」と言えるスポーティカーは、2000年代前半のスカイラインクーペとフェアレディZでしょう。
いずれも3.5リットルエンジンを積む、パワフル系モデルです。ご存じのようにクルマは初度登録から13年を超えると税金が15%上積みされて高くなります。
3.5リットルエンジンを積むモデルの自動車税は5万8000円とそもそもが高く、13年を超えて増税後は6万6700円にもなります。さらに重量税も上がります。大きなエンジンで重いクルマは税金が高くなるので、敬遠されがちですが、50万円前後でこのクラスが買えてしまうのはやはりお得感にあふれています。
そのほかにも三菱のGTOやFTO、ホンダCR-Zといったモデルも買い得なプライスで販売されていることが多いモデルです。車齢13年超は税金は高くなるものの、車両本体価格でそれをカバーできるようなクルマなら、意外とコストをかけずに乗ることも可能。そうしたカーライフもまた、楽しいものです。
ちなみに筆者のクルマはなんてことはないファミリーワゴンですが、すでに車齢27年目に突入しています。