日産 ブルーバード(2代目)
日産の小型セダンの代表であったブルーバード。一時期はラリーなどのモータースポーツにも参戦しており、スポーツセダンといった側面を持ち合わせていたが、そのイメージのスタートも言えるのが1963年に登場した2代目ブルーバードと言える。そんな2代目モデルもピニンファリーナの作品のひとつだ。
1963年に登場した2代目ブルーバードは、65年にはSSS=スーパースポーツセダンを追加。また、日産車初のフルモノコックボディを採用するなど、メカニズム的には先進的なものを多く採用していたのだが、ピニンファリーナの欧州車的なリア下がりのデザインが日本では受けず、ライバル関係にあったコロナの後塵を拝する結果となってしまったのだ。
結局66年のマイナーチェンジでリア周りのデザインを一新することになるのだが、デザインが劣っていたわけではなく、あくまで当時の日本人の好みに合わなかっただけ。今見ると欧州車風のリアビューは美しさすら感じるほどである。
アルファロメオ GTV
アルファロメオの伝統的なネーミングであるGTVを1987年の消滅から8年ぶりに復活させたのが、1995年に登場したアルファロメオGTVだ。先代GTVとは異なり前輪駆動になってはしまったが、スポーツクーペらしい優雅な佇まいはさすがピニンファリーナといったところ。
特徴的な丸目4灯のプロジェクターヘッドランプや、フロント側に傾斜した深い掘り込みなど実用車とは異なる斬新なデザインは、今見ても古臭さを覚えることはないだろう。
2003年のマイナーチェンジではアルファロメオのアイデンティティーでもあるグリルが大型化され、それに伴ってフロントナンバープレートがオフセットされたが、これもピニンファリーナのリデザインによるもの。
マイナーチェンジで大きく印象を変えてしまうモデルも少なくないなか、イメージを損なわずモダナイズする手法もまたさすがである。