【ニッサン・テラノ】
ニッサンからはダットサントラック(D21)をベースに、ステーションワゴンの要素を取り入れたテラノ(WD21)が1986年にデビュー。ボディを低く抑えたスタイリッシュな佇まいはシティ派に支持された。デビュー当時は2ドアモデルしかなく、ロールバーをイメージさせる後席の三角窓がじつにユニーク。
1989年には4ドアモデルを追加。デビュー当時、パワーユニットはNAの2.7L 直4ディーゼルのみだったが、ガソリン3.0L V6モデルの導入やディーゼルエンジンのターボ化などが行なわれる。ガソリンモデルは軽快な出足の鋭さが印象的だった。
そんなテラノは1995年に国内最終モデルとなる2代目(R50)にモデルチェンジをする。スタイリッシュな四駆というコンセプトはそのままに、精悍なエクステリアや快適な室内空間とした。また、高いオフロード性能とオンロード性能を両立させ、1998年には累計生産台数100万台を突破。しかしRVブームの収束と共に2002年をもって国内販売終了が終了。
海外向けとしては「パスファインダー」の車名で大型化しながら3代目(R51)、4代目(R52)まで進化している。2013年にインド専用小型SUVとして新生テラノが発表されたが、ルーマニアの自動車メーカー ダチア(ルノーグループ)の「ダスター」をベースに意匠変更したモデルのようで、かつて日本で大流行したテラノの後継モデルとは言いがたい。
中古車相場は初代(WD21)、2代目(R50)ともに50万円台からあるようだが、タマ数が少なく簡単には手に入れられない状況だ。初代の3ドアモデルをフルノーマルで乗っていたらちょっとオシャレなんじゃないかと思うのは筆者だけだろうか。
【ニッサン・ミストラル】
1994年から1998年まで販売されていたミストラルをご存知だろうか。スペインでテラノIIという車名でヨーロッパ向けに作られていたものを国内販売したのだ。
ダットサントラックやテラノのフレームを基本としていたが、エンジンは中低速トルクを重視した扱いやすい特性で、当時のディーゼル車のイメージを覆す鋭い加速が魅力的だった。いまでは街中でも中古車市場でもほとんどお目にかかれないモデルだ。