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どうせ走るなら「走行会」に限る! サーキット初心者にとって「スポーツ走行」とは別モノだった

サーキット走行にはさまざまな形態がある

 速さを競う本格的なレースから、初心者でも気軽に参加できる追い越し禁止の体験走行まで、多種多様な楽しみ方があるサーキット。一般ユーザーがエントリーできるのは、おもにプロショップなどが主催する「走行会」と、サーキットが設定している「スポーツ走行」のふたつだ。ビギナーはどちらに参加したほうが不安なく楽しめるのだろうか?

「走行会」と「スポーツ走行」

 まずは「走行会」と「スポーツ走行」の違いを手短に説明しよう。走行会はサーキットと別の企業や団体がコースを占有し、参加者を集めて行なうイベントを指す言葉で、内容はタイムアタックや模擬レースなどいろいろ。一方「スポーツ走行」はサーキット自体が設けている、ライセンスを所有するドライバーが走行できる時間帯のことだ。それぞれのメリットとデメリットを、モータースポーツ初心者の視点で考察してみたい。

ライセンス不要で走れる「走行会」

 走行会はなんといってもライセンス不要で参加できるのが最大の魅力で、服装も長袖&長ズボンで良いケースが大半(主催者によってはレーシングスーツが必須な場合も)。主催者はタイヤメーカーやプロショップ、モータースポーツ系イベント会社などさまざまだが、特に多いのはプロショップが顧客に向けて開催する走行会で、初心者にはこの形態が一番オススメといえる。

 理由はプロショップのスタッフが現場にいるため、万が一のトラブルがあった際に有形無形のサポートが受けられる点。その場で修理できるようなら残りの走行時間をムダにしなくて済むし、自走不能になっても積載車で運んでくれるなど手助けしてくれる。

 ほかにもセッティングのアドバイスをしてもらえたり、プロドライバーがゲストで来ていれば同乗走行できたり、とにもかくにも“ひとりじゃない”のは大きなメリットといえるはずだ。ただし人気のイベントならアッという間に募集定員に達したり、コース上が混雑していて「周囲ばかり気にして終わった」なんて可能性もゼロじゃないのがデメリットといえばデメリットだ。

 また走行会は台風などよほどの荒れ模様でない限り決行なので、自分が「雨だから走りません」となっても参加費は戻ってこない。とはいっても次に説明するスポーツ走行と比較して、ビギナーに向いているのは明らかだろう。

頻繁に走るなら「スポーツ走行」もオススメ

 では続いて「スポーツ走行」のメリットとデメリットを。基本的にはサーキットが発給するライセンス(JAFのモータースポーツライセンスで可能な場合も)が必要で、走るのはサーキットやモータースポーツの基本を知っている人であるため、例外はあれどマナーやモラルは一般の走行会よりも高い傾向にある。

 走行枠もナンバーの有無やフォーミュラカーとツーリングカー、ラップタイムで分けているコースが多いのもありがたい。すべてじゃないが予約がいらないサーキットもあるし、あったとしても走行会よりは時間的な猶予がだいぶ長いと思われる。

 デメリットは金額的に決して安くないサーキットライセンスや、レーシングスーツを始めとする装備にも一定の基準があること。もっとも頻繁に走るならライセンス取得の損益分岐点は意外と低いし、装備は事故や火災から自分の生命を守ってくれるモノなので、デメリットと呼んでしまうのは語弊があるかもしれない。

 あとは走行会と正反対でトラブルの際、何もかも自分で対処しなければならないこと。ちょっとサーキットを体験してみたい人なら、馴染みのプロショップなどが主催する走行会。毎月のように走る人や地元で通いやすいサーキットがある人は、ライセンスと装備を揃えてスポーツ走行という選び方をオススメしたい。

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