ダイハツコネクトを備えるダイハツ・タフト
高齢者でも、ちょっと尖ったクルマに乗りたい……というなら、ダイハツ・タフトを薦めてもいい。クロスオーバーモデルだから着座位置、視界ともに高く、見た目のゴツさから想像するよりずっと運転はしやすい。
さらに、タフトにはロッキーで初採用されたダイハツコネクトが、対応ディスプレーオーディオとのセットで利用できる点にも注目だ。ダイハツコネクトとはクルマとスマホをつないで「つながる安心」と「快適・便利」を提供してくれるもので、その機能の中に、SOSコールに代わる事故対応サポート、故障対応サポート。
さらには、家族がメールで見守る機能まで利用できるのだ。たとえば、高齢の親がタフトで出掛けたとして、出発、帰宅、事故・故障の発生、設定エリアからの出入りの4つの項目を、家族=見守り者にメールで知らせてくれるのである。高齢の親と離れて暮らしている、同居しているにかかわらず、高齢者本人はもちろん、家族まで安心というわけだ(高齢の親がスマホを持っているのが前提)。
ところで、高齢者の親が腰痛持ちだったりして、シートのかけ心地にもこだわるというなら、ダイハツコネクトが利用できると説明済みのダイハツ・タフトもいい。運転席のかけ心地は分厚いクッション感があり、座面後端はお尻をふんわり沈み込ませて体重でホールドさせるタイプで、背もたれは背中をやさしく包み込むようにホールドしてくれるから体にやさしい。なんでも、あのロッキーのシートフレームを奢っているのだとか。
もちろん、デイズやルークス、ekワゴン/クロス、ekスペースの運転席のかけ心地もなかなかだ。シートがフロアに対して高めにセットされているため、乗り降りが楽なのも、高齢者にお薦めできるポイントとなる。
長距離の運転も疲労が少ないスズキ・ハスラー
高齢者でもアウトドア、悪路や雪道を含むロングドライブを楽しむタイプなら、スズキ・ハスラーだ。クロスオーバーモデルとしてはけっこう本格的な走破性を備え、運転席のかけ心地、乗り心地、静かさなど、軽自動車最上級、いや、下手なコンパクトカーをしのぐ実力の持ち主なのである。実際、スタッドレスタイヤ装着で真冬の東京~軽井沢間、往復約350キロを走破したことがあるが、運転にかかわる疲労は驚くほどなかった経験がある。
そのように、最新の軽自動車は、ちょっと前のモデルとは別物の商品力、安全性、快適性、安心機能が備わっているというわけだ。運転のしやすさ、止めやすさ、維持費の少なさとも合わせて、高齢者の親に、最善の1台を選んでいただきたい。
一押しのクルマは日産デイズ
ちなみに、もし今、ボクに高齢の親がいたとして、ぜひ薦めたいのは、デイズだ。理由はすでに述べたSOSコール、日産コネクトナビによるオペレーターサービスに加え、電子パーキングブレーキの付随機能としてあるオートブレーキホールド機能が付いているから。
高齢者は足の筋力が落ちていることもあり、信号待ち、スーパーマーケットなどの料金所での一時停止中に、ブレーキを踏み続けなくていいことは、さらなる安心・安全・快適につながると考えるからである。
なお、上記の軽自動車の中で、電子パーキングブレーキとともにオートブレーキホールド機能が付いているのは、日産デイズ、ルークスのほか、三菱ekクロス/ワゴン、ekスペース、ホンダN WGN、ダイハツ・タフトである。それらが、運転する高齢者だけでなく、見守る家族も安心な、お薦めの軽自動車の代表格、6選となるだろう。