復刻パーツ供給も始まり後押し
また昨年、2020年はマツダの創業100周年。「新しいクルマだけではなく、古いクルマをも大切に」「お気に入りのクルマにずっと乗ってもらいたい」という趣旨で、CLASSIC MAZDAという取り組みもはじまり、NAロードスターに続き、RX-7の復刻パーツの供給サービス開始がアナウンスされたのも大きいに違いない。
さらに今年はFD3Sデビュー30周年で、同時にマツダのルマン24時間レース優勝からも30年の記念の年。2年続けてマツダのメモリアルイヤーとなるので、マツダ車への興味関心、注目度が高まるタイミングにもなっている。
他にもボディデザインの美しさが再評価されたり、スカイラインGT-RやNSX、80スープラなど、90年代を代表するスポーツカーがどれも人気上昇気味で、アメリカの25年ルールの影響なども小さくない。
そして「2035年までに新車販売で電動車100%を実現する」といった流れから、「ガソリン車、それも燃費の悪いクルマに乗るならいま!」と考え、FD3Sを求める人が増えたともいえる。
このようにFDの中古車価格高騰の背景にはいろいろな要素が絡まっているが、少なくとも当面高値は続くと思われるので、興味のある人は様子見などしていないで、すぐに決断してしまった方がいいかもしれない。