2)鉄製品の「サビ」
次は湿気も原因のひとつとなる「サビ」について。キャンプ道具でサビが発生するのは、ガスバーナーや調理で使う鋳鉄製のプレート、ステンレスの焚火台や食器などさまざまだ。食材から出た脂や調味料の汚れを落とすのは当然として、水分が残ったまま収納せず、キッチリ乾燥させ湿気をなくすことが重要。
ただしテントの乾燥と同じく現場で完璧にやるのは難しい。洗い場をひとりで長く占拠するのはマナー違反だし、洗剤の使用が好ましくないロケーションだってある。なので撤収するときは車内や収納ボックスを汚さない程度にし、帰宅してから入念に洗浄および乾燥させたほうが無難。 特に鋳鉄製のダッチオーブンやスキレットは、使用後のメンテナンスにコツがあり時間がかかる。同時に焚火台やグリルの網に付着した焦げも、ワイヤーブラシで固着する前に落としておけば、長持ちするうえ見た目の清潔さも保てるはず。
ほかにはテーブルやチェアの足に付いた土を落としてから収納バッグに入れる、クーラーボックスを洗って匂いが残らないようにすることも忘れずに。そのひと手間が次回使用するときの気持ちよさに繋がるだろう。
3)ガス缶は「直射日光」と「高温」に注意
もうひとつの大敵は「高温」だ。大きな事故の原因になりかねないのはガス缶で、新品にしろ使用中にしろ直射日光が当たらない屋内に保管し、温度が上がり過ぎて爆発しないようくれぐれも注意すべし。そして使用期限が切れたら正しい手順で処理して廃棄する。通気性がよく火気のない場所で下向きに押し付けるか、穴開けツール(OD缶にもCB缶にも専用品がある)を使ってガスを出し切ってから処分しよう。
キャンプ道具は外での使用が前提で基本的にタフではあるが、正しい保管とメンテナンスの方法を知っていれば、より長く本来の性能を維持したまま使い続けられるのだ。