【無限仕様:橋本的視点】さらなるチューニングが楽しみな仕様
フロントアンダースポイラー、サイドステップ、そしてリアスポイラーにはガーニーフラップを奢るという造り込みをしたのが無限が手掛けたN-ONE RS。じつにスポーティなイメージが直に伝わってくる仕上がりだ。
足もとを支えるアルミホイールも1輪あたり1kgの軽量化を実現する鍛造構造を採用。マフラーも改められ、かなり野太いエキゾーストノートを伝えてくるところもまた、スポーティさの演出が上手い。
その実、中身は大人だ。足まわりの変更はあえてせず、外からは見えないがボディ前後にヤマハ製の「パフォーマンスダンパー®」を装着するというマニアックな造り。これはボディのしなりを減衰し、微振動の軽減や足まわりをより運動させることに成功する、そのアイテムを軽自動車のN-ONEに奢ったところは興味深い。
走れば基本的な動きはノーマルと変わらないものの、ステアリングの切りはじめから車体が深くロールしきる領域までの過渡域がリニアに動き、すべての先読みがしやすいクルマになっているところが面白い。微振動が軽減され、ちょっと大人向けに変化した乗り味の質感も心地良さに繋がっている。
ホイールを変更したことで、バネ下のバタつきも軽減されたことで、スッキリと軽快さが増したところも好感触だ。ノーマルの足まわりながらここまで変化するとは! これはさらなるチューニングも面白そうだ。(橋本洋平)
【無限仕様:中谷的視点】絶大なる「パフォーマンスダンパー®」の効果
ホンダN-ONE RS無限仕様の特徴は、外観的にはフロントのリップスポイラーやテールルーフスポイラー後端に貼付けられたガーニーフラップ、サイドステップのガーニッシュが特徴的で、N-0NEとS660用に設定された軽量鍛造アルミホイールとともにレーシーな仕上りを見せている。
サスペンションはノーマル仕様のままだが、車体前後端にチューニング業界で話題となっている「パフォーマンスダンパー®」を装着。特設コースを走らせてみると、このダンパーの効果が明確に示された。
車体のロールやピッチング量はノーマルと同等だが、その過渡領域で明らかに車両の挙動が安定しており、まるでサスペンションを強化したような印象を受ける。挙動が安定していることで限界域でもタイヤの接地性が維持され、VSC(車両挙動安定装置)の介入が少なく走りやすい。パフォーマンスダンパー®は、1台分で11万円(税込)と高価なアイテムだが、ワークスチューンでは効果が明確に示されているだけに安心して選択するだけの価値を認められている。
また外からは見えないが、専用マフラーはバイクのステンレスマフラーのように黄金色のいい色に焼け、カーボン製のエキゾーストフィニッシャーもアクセントとして効いている。 細かいところだが、オイルフィルターは圧力損失を10%向上したハイパフォーマンスタイプを採用。エンジンの吹け上がりが軽く感じられ、パワーアップしているような走行フィールだった。(中谷明彦)
【無限N-ONE専用サイト】
http://www.mugen-power.com/automobile/products/n-one/
※「パフォーマンスダンパー/DAMPER PERFORMANCE」はヤマハ発動機(株)の登録商標です