NISMOバージョンや自然吸気の魅力的なエンジンサウンド
もうひとつ、Z34の魅力と言えるのが「フェアレディZ NISMO」の存在だ。スーパーGTなどレースに参戦する車両からインスピレーションを受けたデザインは前後のリフトバランスを最適化し、風の流れを味方につける空力特性が魅力。さらに心臓となるエンジンはチューニングを受けて標準モデルから19psアップの355psを達成。よりハイレベルな走りを目指した味付けのサスペンションも注目ポイントだ。
この「フェアレディZ NISMO」は高速道路用のパトカーとして警視庁にも導入されている。
そんなZ34の、次期モデルが見えてきた今だからこそいえるもうひとつの魅力が、大排気量高出力の自然吸気エンジンだということ。現時点で入っている情報だと、次期フェアレディZはターボエンジンだけの設定だけになるようだ。たしかに次期Zに搭載されると目されるターボ付きのVR30DDTTエンジンは高回転の吹け上がりやパワーの盛り上がりも含めて刺激的で文句の付け所のないエンジンではあるが、Z34が積む自然吸気のVQ37VHRエンジンのビート感やレスポンスの気持ちよさもまた捨てがたい魅力。自然吸気のフィーリングを所有するなら、次期モデルではなく現行のZ34しかないのだ。
次期モデルへのカウントダウンが始まった今、そんなZ34が買えるのに残された時間はない。自然吸気のZを新車で乗ろうというなら、そろそろ真剣に悩んだほうがいいかもしれない。