発想の転換はエアコンにもおよぶ!【キャンピングカー長野・スペースキャンパーCOOL】
キャンピングカー長野が出展した「スペースキャンパーCOOL」が面白いのは、独自のエアコンシステムだ。なんと、家庭用の窓枠に設置するタイプの縦型エアコンを橫に設置することで、広々とした室内空間や効率的なスペース確保、快適性などを実現しているのだ。
ベース車両はトヨタ・ハイエースワゴンGLで、ボディサイズは全長4850mm×全幅1950mm×全高2220mm。室内にはコの字型ソファやテーブル、キッチンなども装備する。乗車定員は6名、就寝人数は3名だ。
近年、夏場などに就寝を快適にしたり、同伴したペットを車内に残して出かける場合の熱中症対策として、家庭用エアコンは多くのモデルに採用されている。そのほとんどが室外機があるタイプだ。
車体の運転席以外、キャビン部分のほぼ全部を架装するキャブコン(キャブコンバージョンの略)と呼ばれるキャンピングカーであれば、室外機を置くスペースは十分にある。だが、基本的にベース車体をそのまま使うバンコンの場合は、車体周りに余裕がなく、室外機をどこに置くかが悩みのタネだ。スペアタイヤのスペースにタイヤを外して設置することが多いのだが、それではタイヤがパンクした際に困る。
そこで、キャンピングカー長野が考案したのが、室外機と一体になった縦型エアコンを使用することだ。そのまま縦に設置するのは、クルマのボディに穴を開けるなどの大工事になるが、橫にすれば後部ウインドウ部にうまく収まる。しかも、車体外側に若干出すことで、室内空間にも余裕ができる。そんないいこと満載の当システムは、現在、特許申請中だ。 ちなみに、このモデルにはリチウムイオン式サブバッテリーを搭載し、エアコンだけでなく15Lの冷蔵庫など様々な家電製品の使用が余裕でできる電力を確保している。価格は展示車の仕様で640万3100円(税込)だ。