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一度行ったら病みつきに! クルマ好きの聖地「ニュルブルクリンク」を120%楽しむ方法

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TEXT: 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)  PHOTO: 増田貴広

サーキット仕様専門の車両を借りる

 では、現地でマイカーを持たない旅行者の場合はパブリック走行ができないではないか? ニュルブルクリンク(以下ニュル)の近郊には「RingTaxi.com」や「RSR Nürburgring」「Rent4Ring」「NÜRBLIFE」「Apex Nürburg」「RINGPRO」「Ring Speed Motorsport」などサーキット走行専用のレンタカー屋があり、そこでクルマを借りればいい。各社とも車種や走行周回数によっての価格を明確に提示しているので、ぼったくりの心配もない。インターネットで乗りたい車種を渡航前に事前に予約しておけばさらに安心だ。

 ただ、ニュルのパブリック走行未経験者には、最初は馬力の少ないクルマを提案されることが多い。「初ニュル走行の記念に、ぜひポルシェやBMW M3で!』と思っている方には、もしかしたら希望通りにはいかない場合もあるかもしれない。どの業者も初心者や外国人の対応には非常に慣れており、ニュルのパブリック走行のコーチングや注意事項等を親切に英語で説明してくれるので安心だろう。

 ニュル用のレンタカーにはロールケージが入っており、足まわりやブレーキも専用に強化されている。『世界一過酷』なサーキットでも安心して走行できるように作られているというワケだ。走行は1ラップごとにいくら、もしくは周回数でのパッケージとなる料金設定が一般的。

お得なパッケージを見つけよう

 価格には車両保険やパブリック走行チケット代も含まれていたり、レンタカー会社によってさまざまプランが用意されているので、予算と希望車種、また保険の内容をじっくり読んで検討したいものだ。また、車両保険の免責を半分に軽減できるようにするオプションなども用意されている。もしもの時に備えてプラスしておくほうが、心置きなくニュル走行を楽しめると思う。 車両をレンタルするにあたりデポジットが必要となる業者もある。車種によっては1万€(約130万円)と結構な高額が必要となること場合があるので、クレジットカードのリミットも確認しておいたほうがいいだろう。同乗者に関しても50€程度で別途料金が掛かる場合もあるので、予約の際に確認しよう。

 厳しいルールが敷かれるのは高いリスクが生じる可能性があるからこそ。みんなが愛するニュルだけに、ルールを守ってパブリック走行をより安全にエンジョイしてほしいという思いが込められているのだ。

 初めての海外、初めてのニュルとなると不安に思うことが多いだろう。しかし、しっかりしたシステムが確立しているので、ドイツに旅行に行った際には、ぜひチャレンジしてもらいたい。

 走り好きならニュルを走るために渡独してもいいくらい、印象深い聖地なのである。

 

【サーキット用のレンタカー価格一例】

・スズキ・スイフトスポーツ ステージ2:179€

ガソリン満タン・走行チケット1周分

2周目以降は、1周につき79€が別途必要

燃料が途中でなくなった場合は自費で給油

(保険に関しては現地で確認)

 

・VWゴルフR:760€

ガソリン満タン・走行チケット4周分

免責額:25,000€(サーキット)/5,000€(公道)

 

・ポルシェ911 GT3 RS:2,280€

ガソリン満タン・走行チケット4周分

免責額:150,000€(サーキット)/12,500€(公道)

デポジット:15,000€

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  • 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
  • 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
  • ドイツ ミュンヘン市在住 フリーライター&コーディネーター。東京で学生生活を謳歌した後にオーストリアのザルツブルグで再び学生生活を謳歌し、なんとか卒業。三度目の学生生活を謳歌しにミュンヘン大学入学を機にドイツへ。ミュンヘン大学在学中の現地広告代理店でのアルバイトがきっかけで、モータースポーツに魅せられて大学を中退し、モータースポーツ業界へ飛び込む。愛車のBMW M240iカブリオレを駆り、ヨーロッパ各国のサーキットへ取材に向かう。趣味はアルプスの峠越えドライブと蚤の市めぐり。好きなサーキットはニュルブルクリンクとスパ・フランコルシャン。ヨーロッパ生活はもう少しで30年。
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