ボディ空力や剛性は言わずもがなのSTI仕込み
気になる走りの部分ではエンジン本体には手が入らないものの、通気抵抗を低減したSTI製エアクリーナーエレメントとSTI製低排圧マフラーを採用。加速中のトルクを最大で約10%向上している。元々ベースとなるWRX S4は2.0L水平対向4気筒DOHCエンジンにツインクロールターボを組み合わせ、最高出力300ps/5600rpm、最大トルク40.8kg-m/2000-4800rpmとノーマル状態でも非常にパワフルなモデルなので、十分すぎるほどの動力性能といえる。
また、2ペダルモデルでも、気持ちよくサーキット走行などをこなせるようCVTオイルクーラーも搭載。無段変速ながらダイレクト感が高いと評価されるチェーン式CVTのリニアトロニックの気持ちよさを限界走行でも楽しめる。
そして、STI Sport#にはフレキシブルシリーズと呼ばれるボディ剛性を向上させるパーツも装着されている。このフレキシブルパーツはSTI独自のテクノロジーで補剛する部分といなす部分を上手に組み合わせ、気持ちの良い走りを実現するスポーツパーツで、多くのスバル車に適合する豊富なラインアップを取りそろえる。そんなフレキシブルパーツのなかでも、WRX STI Sport#には「フレキシブルタワーバーフロント」「フレキシブルドロースティフナーフロント」「フレキシブルドロースティフナーリヤ」という3点が装備される。特にフレキシブルタワーバーフロントは、標準モデルのWRX S4用とは異なるSport#専用設計となっているほか、S209に採用されたフレキシブルドロースティフナーリヤを市販化前にいち早く装備されたことも注目された。
スバルの中でも高い走りのパフォーマンスをもつWRX S4。その走りの素性の良さをSTIの手により、ワンランク上の仕立てを施したSTI Sport。そして、限定車ならではの惜しみないテクノロジーを投入したのがSTI Sport#なのだ。