荷台を15cm延長して、抜群のプロポーションに
「普通の軽自動車に乗っている人は多いから」と軽トラに目をつけ、その中でも「ホイールベースが長い方がイジった時に格好いいだろうと」先代のキャリイを選ぶ。ドレスアップをするのが前提だったとはいえ、ここまでやるとは本人も思っていなかったほどのフルカスタム(公認車検取得済み)。
何しろボディの長さが違い、ドアのカタチも違い、ヘッドライトも違う。挙げ句の果てにはボディのワイド感が違う。車体そのものがベースから大きく変わっているのに、不思議なほどにバランスが良い。クオリティの高さで群を抜く、まさしく「唯一無二」のキャリイを紹介していく。
軽トラにVIPセダン風のブリスター&バーフェンを採用
軽トラではオーバーフェンダーにするのが主流だったので、ならば自分はもっと先を行こうとばかりに、ブリスターオーバーフェンダーに挑戦。もっとも大切にしたのは、全体を見たときに、いかにバランス良く在るか。フロントのブリスターラインはバンパーダクトからドアに向けて自然に消し、ドアの少し後方から再びクッキリしたラインがリヤに向けて伸びる。このリヤのブリスターラインをより美しく見せるため、何と荷台を15cmも延長加工。
「軽トラはホイールの後ろが短いから、せっかくスーっと伸びてきたブリスターラインが、ホイールのセンター辺りからギュッとなってしまってカッコ悪くなっちゃうんです」。そこで荷台後方を一度カットして、フレームを延長。鉄板を貼り付けてボディをロング化して、ブリスターラインをキレイに見せている。
ハッキリとしたラインでてショルダーを作り、幅広くボディ全体を膨らませたうえで、裾絞りのミミ付きオーバーフェンダーをプラス。かつて大ブームを起こした、VIPセダンスタイルを彷彿とさせるシルエット。「何を目指すとかではなくて、自分が格好いいと思うカタチを貫いたのがこの仕様。自分流に千葉っぽい軽トラが作れたと思います(笑)」
ドアは半分カットして顔面移植も決行!
ドアは下側のラインが邪魔に感じ、サイドパネルの高さから下をカットするという大胆な加工も。乗降は少し不便ではあるが「実用性は諦めました(笑)」と割り切って見た目重視。ドアノブも取っ払って、とことんスッキリとスマートさを追求する。
リーフスプリングは3点リンク式に構造変更
車高の低さも必見。足まわりを構造変更し、車高を落としにくかったリーフスプリングをやめて、3リンク式を採用する。MHワゴンRのトレーリングアームを加工移植することで落とせる足を作り、そこにボルドワールドのエアサスを組んだ。足元にはオシャレなメッシュホイール。「軽トラは旧車風ホイールを付ける人が多いから」あえて違う道を行きたく、SSRのプロフェッサーMS3を履く。
真っ白の内装に24インチの超巨大ウーハー付き荷台
ボディカラーはダイハツ純正のブルークリスタルマイカでオールペン。ドアを開けると眩いほどの純白の室内が広がる。シートは張り替え。ステアリングはスパルコに変更する。
シートの間にはキレイにセッティングされたアンプが3枚。じつはこのキャリイ、オーディオも凄い。背後に回り、トノカバーの中をのぞき見れば、ドカンと大きな24インチのサブウーハーが。