憧れのマッハ号を15年かけて製作
この世の中には「本物が買えないなら自分で造る」という手段がある。例えば、スバル・サンバーをベース車に群馬県で自動車整備工場を営む福田博之さんが製作した“サンバルギーニ・コカウンタックLP360”の逸話は、今となってはあまりにも有名だ。
きっかけはラスベガスで見た「SEMAショー」のカスタムカーたち
以前、サンバルギーニ・コカウンタックLP360ができるまでを紹介した際に、ラスベガスで開催されている世界最大規模の自動車パーツ見本市「SEMAショー」で“自由にカスタマイズされた数々の車両たち”と出会い(1998年のこと)、「こんなに自由に造っていいんだ、自分も造りたいモノを造ればいい」と衝撃を受けたことがきっかけとなりコカウンタックを製作した、と取材時に答えてくれた。
ミニカーからボディを採寸しFRPでカウルを製作
では、具体的にどうやって造っていったのだろうか? もっと詳しく記していこう。コカウンタックLP360同様に、マッハ号の石膏原型は550ccサンバートラックのフレームを使っていた。ボディはプラモデルから寸法を採寸し、原型を造っていった。
代車に用意していたロードスターをマッハ号にカスタム
福田さんはプラモデルから出した寸法を計算したところ、FRPボディの大きさが、お客さんの代車に用意していたユーノス・ロードスターにピッタリということが判明。オープン2シーターでちょうどいいなと思い、ベース車両を決定した。
リアル世代には懐かしいマッハ号
2017年に完成したときの周りからの感想は「今度はマッハ号を造ったのか! でも50歳以上じゃないとこんなクルマは知らないよ~」というものが多かったという。