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「全塗装」か「ラッピング」か? 愛車の外装を復活させる「最適解」とは

従来は外装のメンテといえば「オールペン」だったが

 ディテールをカスタムしていくと、気になるというか、欲が出てくるのがボディ全体のイメージ。スタイルに合わせて、カラーリングを変えたくなってくることはある。また、旧車などでボディがくたびれてきたら、補修したくなるし、そのついでに色替えすると気分が変えることもできる。

 そこで行うのがオールペイント、通称オールペンだ。全塗装とも呼ぶように、ボディ丸ごと塗ってしまうことで、やり方にもよるが新車同様にはなる。やり方にもよるというのは、モールやエンブレム、ガラス類は外すのか否かなどで、当然外せばきれいに仕上がるが、手間も費用もかかる。逆に外さないでマスキングで済ませれば安くはなるが、アラはそれなりに目立つことになる。色替え時はなおさらで、ドアの内側やエンジンルームなど、外から見えない部分も塗るかで大きく違ってくる。実際、ドアなどの内側まで塗らずに、元色が残っているとがっくりするのは確かだ。

人気の「ラッピング」そのメリットとは?

 そこで最近人気なのがラッピングだ。その名の通り、ボディをいわゆるカッティングシートを貼るサービスで、当然、専用の耐候性や耐久性が高いシートを使用する。一見するといいように思えるが、メリットとデメリットは当然ある。まずメリットは塗装自体はオリジナルのままで、剥がせば元に戻せるということ。全塗装すると補修歴アリになってしまうので、新車の場合、査定が落ちてしまう。旧車なら全塗装はレストアの意味合いも含まれるので、そのようなことはないし、逆に評価はアップする。

 ほかには、着せ替え気分でいろいろな色が楽しめることだろうか。例えばマットカラーに全塗装にするのは相当な勇気がいると思うが、ラッピングならお試し的に施工できるし、気に入らなければ剥がしてしまえばいい。

「オールペン」「ラッピング」どちらを選ぶべきか?

 もちろんラッピングのデメリットもある。価格はフルラッピングの場合、サイズにもよるが、30万円以上はするので、手間を掛けた全塗装と同じぐらい。つまり安い全塗装よりは高くなってしまう。さらにドアの内側などは基本的に貼ることはできない(正確にはできなくはないけど、手間がかかりすぎ)。

 リスク的なデメリットもあって、それが剥がしたとき塗装も一緒に剥がれてしまうことで、施工時に念書にサインが求められることが多い。この点では塗装が弱い旧車や劣化した塗装のクルマには不向きと言っていい。 そして手入れもラッピングは大変だ。要は樹脂のシートなので、できるだけ優しく洗車してやる必要があって基本は手洗いで、拭き上げなどもゴシゴシは避けて優しく行なってやる。ワックスは当然不要にはなるものの、耐久性はオールペンに比べたら劣ってしまうので、長い目で見るとコストはそこそこかかるものと思ったほうがいい。

 チャンと直したり、きれいに長く楽しみたいならオールペン。気軽に着せ替え的に楽しむのがラッピングということになるだろう。

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