この記事をまとめると
■日本自動車大学校の学生が手掛けたカスタムカー
■アルファードをレクサスLM顔にチェンジ
■キャンピングトレーラーは実車風にカスタム
キャンピングトレーラーを現車から型おこし! クルマでもグランピングの時代に突入!?
日本自動車大学校(以下 NATS)カスタマイズ科の学生たちは、東京オートサロンに自分たちの卒業制作を毎年出展している。が、コロナ禍の影響をモロに喰らい、ご存知の通りイベント自体が中止に。そこで今回、カスタマイズ科2班が作ったトヨタ・アルファードをご紹介。国内末販売のレクサスLMフェイスになっているばかりか、なんと同じクルマもう1台を牽引しているというトンデモカスタムカーだった。
トレーラーは牽引するアルファードから型取り
ショーネーム「NATS LM800T」。ベースはトヨタ・30型アルファードの前期型。「コロナ禍に対応した快適性」と「広い室内空間を有効活用してどこへでも行けること」という2つをテーマに製作されたカスタムカーだ。
注目なのがその車体の後ろにあるもう1台のアルファード。これはキャンピングトレーラーになるのだが、一見すると同じ型式のアルファードをもう1台用意し、そのフロント側をカットして牽引部分を溶接したようにも見える。が、じつは現車から型を取り、すべてファイバーで製作したというものだという。スライドドアこそ開かないものの、リヤゲートは本物を使用して開閉可能としている。
牽引ベースの骨組みにはボートトレーラーを使用し、その外側は主にFRPにて整形。それゆえ内側は補強対策をしっかりと行っている。「カスタムに関わる時間のほとんどをカーゴ制作に費やした気がします(苦笑)」とは、「NATS LM800T」のプロジェクトリーダーの2班のOさん。
牽引するキャンピングトレーラーを本体と同形状にすることで、従来のアウトドアの用途に追加して、一体感を与える狙いだ。
「レクサスLM風」に加工した顔面など、本体側も見どころ満載
キャンピングトレーラーに目が行きがちだが、牽引する本体側も見逃せない。まずは何といってもその「顔面」。ベースは30前期のアルファードだが、国内未発売のレクサスLM300h風にカスタムしている。
「LMの純正ヘッドライトにはL字のデザイン処理がされていて、さすがにそれはできなさそうでした。その代用としてNX用のウインカーを移植したんです。NXの取り付け部分を使用した以外、延長を含めたバンパー加工はFRPで作りました」。
フロントリップは「あと少しの低さと同時に高級感を与えたくて」クール用を装着。バンパーの延長に合わせてボンネットも延長しているが、ベースを残して延長部分はFRPで成型して整えた。
合わせたフロントグリルもNX用を選択。ただし、コンパクトなNXでは幅が異なるため、2セット購入して中央を部分を付け足して幅を広げている。
「着地系」スタイルはエアフォースのエアサスを使ってべったりと落としている所以。そんな足元に合わせたホイールは、リップ同様にクールレーシングの20インチを指名。
リヤテールランプはクリスタルアイを選んだが、そこもLM風意識たる所以。「LMのテールは上側もつながっているので探したところ、クリスタルアイさんのが1番イメージに近かったんですよ」。
最後の仕上げを整えたら、いざキャンプ場へ!?
NATSカスタマイズ科の卒業課題は、車検を通して晴れて公道を走るまでがミッション。取材当時はトレーラー側の室内空間の演出が未完成だったものの、それを完成させ検査をパスすれば、彼らが掲げたこのクルマのテーマ「万能型キャンピングカー」の完成だ。
もしどこかのキャンピング場でその姿を見かけたら、学生たち青春の卒業制作品を見回してあげて欲しい。