オーナーとしてゆっくりとオドメーターを刻みながら
「すぐに連絡を取り、次の日に見に行きました。それまで山ほどBNR32の中古車を見てきましたが、これほどシャンとしているGT-Rは見たことがありませんでした。立ち姿が良かったのです。迷うことなく購入を決めました」
念願のRオーナーとなった吉田さんだが、GT-Rは購入後しばらく、兵庫県神戸市にある実家のガレージに置いていたという。神戸には六甲山など楽しいワインディングロードが数多く存在する。だから実家に戻ったときに、気持ちを込めてGT-Rのドライブを楽しんだ。数年前、オドメーターが4000kmを超えたころ、東京に持ってきた。手元に置き始めてからより乗る機会が増えたという。取材当時オドメーターは1万1000kmを指していた。
「やはりすごいクルマでした。チューニングされたエンジンは気持ちよく回り、サスペンションもいい仕上がりでした。高速道路を流しているときでもエンジンの音色が素晴らしい。運転席からの景色がGTSと同じなのも気に入っているところです。 GT-Rオーナーになってみて、改めてGTSの素晴らしさにも気づかされました。このGT-RにはGTSに乗っていたときに装着していたパーツ等も移植しているんです」
気がつけば幻のGT-Rを10年以上も乗り続けている吉田さん。愛した1台を長くじっくり乗り続けることを信条とする彼とGT-Rの付き合いは、末永く続くことだろう。