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荒天でドタキャンってありなの?「キャンプ初心者」が意外と知らない「6つのポイント」

予習をしっかり、余裕をもってキャンプへGO!

 家族連れで初めてのキャンプ。テントもタープも必要な道具は手に入れた。食事のメニューもバッチリ! あとはキャンプ場で新品のアイテムを開封すればOK! ではありません。慣れない場所に慣れない道具ではどうしてもトラブルがつきものです。いざキャンプ場に着いたら知らないことばかりで困った、という話も少なくありません。分刻みのスケジュールを組んでヘトヘトというのもキャンプ初心者の陥りやすい失敗例。せっかく大自然の中で過ごすのですから、リラックスできるよう、初めてのキャンプに向けての心得について考えていきましょう!

【Q1】初心者用のテントなら簡単に張れますよね?

【A】一度試しに設営してみることをオススメします

 キャンプに初めて挑戦する人や初心者にとって、キャンプ泊での最大のハードルはテント、タープの設営かもしれません。

 各メーカーから「初心者用」をうたった製品も販売されていますが、キャンプ場で初めて梱包を解いて、すぐに張れるほど簡単ではありません。また、初心者の手に余る、構造が複雑なテントを購入した挙句「設営だけで4~5時間もかかっている人がいた」という話も。これが真夏や、風の強い日なら大変です。

「習うより慣れろ」です。キャンプ場を訪れる前に、自宅の庭や公園の広場など、迷惑にならない広い場所で、試しに組み立ててみることです。落ち着いて二度、三度繰り返すうちに仕組みを理解し、コツをつかんでキャンプ場でもスムースに設営できるはずです。

 とくにファミリーキャンプでは、テント、タープの設営はお父さんの大事な役割。オヤジとしての威厳を保ちたいもの。実際の現場でもうまくいかないお父さんのイライラが募り、奥さんに当たって夫婦喧嘩に。子供にも怒鳴り散らすといった光景が珍しくないと聞きます。険悪なムードになってしまったら、そもそも家族で楽しい時間を共有するはずのキャンプも台無しです。

 レンタルのテントやタープも、自分たちで設営するのが基本です。たとえば、奥さんに説明書を読み上げてもらい、お父さんは指示に従いながら作業すれば、スムーズに設営できるかもしれません。どうにもならなくなったら、見栄を張らず、キャンプ場のスタッフに助けを求めるのが賢明です。

 代表的なテントはドームタイプとルームタイプにわかれます。

 ドームタイプは丸みを帯びた形状が特徴。柱となるポールを反らせて広げるテントの定番です。比較的設営しやすく初心者にも向いています。ポールの数が少ない、シンプルなモデルがとくにオススメです。

 ルームタイプはテント内に居住空間と荷物置き場を展開できるのが特徴です。広く、快適で、利便性も高いのがメリットですが、構造が若干複雑なものもあり、多くの骨組みを使って組み立てるため初心者には若干ハードルが高めかもしれません。

 いずれにせよテントを確実に地面に固定することが重要です。表地をたるませないための、ガイドロープの張り方がいい加減だと、風に煽られたり、雨水がテント内に浸水することがあります。

【Q2】やりたいことがたくさんあって、時間が足りません!

【A】タイトなスケジュールは疲れるだけです

 まず「キャンプに何を求めるか」をハッキリさせましょう。とかく初心者は「せっかく来たのだから」と、あれこれ予定を詰め込みがち。時間に追いまくられては疲れるばかり。ちっとも楽しくありません。楽しみ方は人それぞれ。何もせず、のんびり過ごすこともキャンプの楽しみ方なのです。

 定番のバーベキューもまた「なにがなんでも」ではありません。たとえカップ麺や、レトルトのカレーなどでも、自然の中で食べれば味わいは格別です。

 ただし、小さな子どもを連れてのキャンプでは、焚火はぜひ体験したいものです。裸火に実際に接することがほとんどない現代っ子にとって、火を起こす大変さや大切さ、ヤケドや火事の原因になりかねない危うさなどを身をもって知る絶好の機会になるからです。

 まずキャンプ場に到着してチェックインの際は、スタッフから割り当てられた区画の場所のほか、利用上の注意、緊急連絡先などの説明を受けます。キャンプ場によっては、それらを詳しくまとめたマニュアルが手渡されることもあります。

 チェックインを済ませたら、今後のプランを考えるなどしてひと息つきたいですね。夏場は強い陽射しを遮り、雨の日は雨よけや荷物の置き場所として重宝するタープをテントよりも先に設営をするのがベターです。

【Q3】「テントで寝たくない」という人がいます。

【A】宿泊施設を併設したキャンプ場もあります

 最近のオートキャンプ場は、施設の充実ぶりに驚かされます。多くの施設で、お湯が使える炊事棟やウォシュレット便座式水洗トイレ、シャワー&入浴施設などを備え、快適な滞在をサポートしています。さらに、コテージやロッジなどの宿泊施設を併設しているキャンプ場も多く、来場者の多様なニーズに応えています。

 たとえば、大家族や大人数のグループで訪れた場合、アウトドアレジャーやバーベキューなどはみんなで楽しみ、就寝時はテントで過ごす人と、宿泊施設で過ごす人とに分かれて利用できるメリットがあります。

 ちなみにコテージやロッジは雨風がしのげるだけでなく、エアコンやベッドといった快適装備も充実。バンガローはテント代わりの簡易な小屋。寝袋を持参する必要があります。

【Q4】危険なことはありませんか?

【A】自然を楽しむレジャーなのでリスクは不可避です。万が一の対策は必須です

 とくに山間部の天候は変わりやすく、それが川沿いであれば豪雨による川の増水、氾濫で命が危険にさらされることもあります。スタッフの指示に従うのは当然ですが、自身でもスマホなどで天候をチェックしたいものです。

 季節によっては、立地を問わずハチや蚊、アブ、ブヨなどによる虫刺されとも無縁ではありません。虫除けでの防御はもちろん、刺された際の薬と、毒を吸い出す「ポイズンリムーバー」は必需品と考えましょう。毒性の強い虫に刺された際は命に関わることもあります。我慢せず、管理スタッフに救護を求めましょう。

 さらに、人里から離れるほどイノシシやサル、シカといった野生動物や、毒をもったヘビなどと遭遇するリスクが増します。また、川岸のキャンプ場で定番といえば川遊び。ただし、ほとんどの場合はキャンプ場の管轄外で事故は自己責任です。子供はとくに万が一に備えてライフジャケットを着用したいものです。

 キャンプが自然を楽しむレジャーということを忘れず、くれぐれも注意を怠らないようにしましょう。

 

【Q5】キャンプ場はいつ頃が空いていますか?

【A】平日か冬場が狙い目です

 人気のキャンプ場は、ハイシーズン(春・秋)の土日祝日や連休は予約が取りにくく、非常に混み合います。そして夏休みは、避暑を兼ねて訪れる高地のキャンプ場に人気が集中します。

 サイトの振り当てが施設側に委ねられている「区画サイト」は希望が通ることが難しく、区分けのない「フリーサイト」では他グループとの間隔が狭まるのは必然です。

 ファミリーユースでは、子どもが学校に通っている時期は難しいかもしれませんが、混雑を避けたいなら平日。隣との間隔が広くとれて、落ち着いて過ごすことができます。とりわけ外気温の下がる冬場は、寒さはともかく、虫が苦手な人にとって最高の季節です。初心者にはあまりお薦めできませんが、最近は十分な防寒対策をしたうえでの雪中キャンプも人気となっています。

 川岸、湖畔、海辺など、水辺以外の標高の低い立地のキャンプ場は、気温・湿度が高い夏場は(夏休みも含め)比較的空く傾向ですが、寝苦しさ以外に、熱中症や脱水症状などに注意が必要です。

【Q6】天気が悪かったらキャンセルしたいのですが……

【A】事前にキャンセルポリシーを確認しておきましょう

 なんともならないのが天候。雨はうれしくありませんが、テントの中で家族みんなで楽しむゲームやトランプも悪くありません。連泊の場合は、テントはそのまま、クルマで近隣の観光地や温泉施設を巡ったり、地元のグルメを味わいに行くのもいいかもしれません。

 ただし、台風や強風を伴う荒天は例外です。テントやタープの設営がおぼつかず、設営できてもペグ(ロープで固定するための杭)が抜けて飛ばされたり倒壊したり。あるいは焚火台などが倒れるなどして他人に危険を及ぼす可能性が非常に高いからです。とくに慣れていない初心者は、無理をせず、キャンセルしたほうが賢明でしょう。

 基本的に当日キャンセルは100%のキャンセル料金が発生しますが、一般的なホテル・旅館などと同じく、荒天や道路の通行止めが生じた場合は、キャンセル料が生じないことがほとんどのようです。

 ちなみに都合が悪くなったなど、荒天以外でもキャンセル料が発生しないキャンプ場もあるようです。ホームページなどでキャンセルポリシーを確認しておくといいでしょう。ただし、キャンセルの連絡はできるだけ早めに。無断でドタキャンすることは絶対に慎みましょう。

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