この記事をまとめると
■広々としているキャンプ場にも利用できる上限がある
■利用日の直前にキャンセル待ちを狙うのもアリ
■予約不要のキャンプ場を狙う荒業も
キャンプ愛好家を悩ます「出かけたくても出かけられない」事情
まるで若かりしころの青春時代に、思いを寄せる彼女をデートに誘う電話をしている気分で、成功するかどうかドキドキです。「もしもし? キャンプ場の予約をしたいのですが?」『ごめんなさい。既にいっぱいです』「ガ~ン……」これで、〇〇戦××敗だ! こんな思いをした方は少なくないかと思います。
ここ数年、人気上昇中のアウトドアキャンプ。コロナ禍でNO密レジャーとして注目されていることもあり、人気に拍車をかけることになっています。しかもコロナ禍で通常よりも隣り合うキャンプサイトに余裕をもたせるため、予約数を制限していることで予約が取りづらくなっているというのが現状です。
幸いに予約が取れても、間引き営業をしていないキャンプ場はまるで「難民キャンプ」状態。これでは、オープンエアなアウトドアでも「キャンプ場クラスター」が発生しないとはいえません。となると「予約が取れて、しかも難民キャンプにならないキャンプ場」を確保する必要があります。
そんなムシの良い話はあるのでしょうか? 今回は、その予約必勝法についてお伝えします。
【必勝法その1:直前にキャンセル待ちを狙う!】
キャンプ場にもよりますが、予約は利用日の2~6カ月前というところがほとんどです。6カ月前、つまり半年前の都合が確定している方なんていませんよね。でもなかには「とりあえず予約」をしている場合もあるかもしれません。
また、とりあえずではなく、本気で予約したとしても半年後には何が起こるかも分かりません。仕事が忙しくなるかもしれませんし、小さいお子さまがいる家庭では「あるある」ですが、楽しみにしていたその直前に子供が熱を出すなんてこともあります。
なかには、キャンセル料を取らない良心的なキャンプ場があり、そこはキャンセルが発生しやすい傾向があります。「でも、そういう他人さまの不幸をかすめ取るなんてどうも……」なんて、そんな優しさは人気キャンプ場の予約を取る足かせにしかなりません。
不幸にもキャンセルせざるを得ない方の予約を“獲物に狙いを定める猛禽類”のように、タイミングを見逃さず、利用日の直前にパッとゲットするのです。キャンセルした方の無念さを晴らすためにも、その方のぶんまで楽しみましょう!
【必勝法その2:予約サイトのないキャンプ場を狙う!】
これは友人から聞いた話ですが、人気キャンプ場の予約サイトで予約が取れたためしがないといいます。いまの時代、便利なインターネットを使った生活に慣れているためか? 予約が集中するのは予約サイトがある人気キャンプ場です。しかも、複数の予約サイトと提携しているキャンプ場は、他のサイトからの流入もあるため、なお一層の激戦区となっています。
もちろんキャンプ場はウハウハですが、予約する側からするとこれは大変なことです。予約サイトどころか、自分のホームページでもあまり情報を出していなくても、渋くてよい”いぶし銀”のようなキャンプ場は意外とあるものです。キャンプ仲間同士の口コミや評判などの情報を入手して、電話で予約するというのが意外とイケてる手法かもしれません。
【必勝法その3:利用日予約を狙う!】
キャンプ場の予約開始月は前述の通り2~6カ月前ですが、開始日で多いのがその月の「1日」または「利用する日」になっています。つまり7月7日に行く場合は、2カ月前予約のキャンプ場は、5月1日か、5月7日となります。
理屈で考えると、前者は1カ月まとめた予約なのに対して、後者はその日だけの予約競争になるので、窓口の集中を考えると後者の予約方式のキャンプ場のほうが取りやすいとも考えられます(実際に比較検討予約してないので、あくまでも理屈上の考えですが)。なかには予約サイトでは電話予約よりも1日とか早く予約受付するところもありますので、そのあたりも要チェックです。
【必勝法その4:同日連射予約を試す!】
利用日を決めたら、受付開始時間が異なる行きたいキャンプ場の第1候補から第3候補くらいをピックアップします。例えば9時開始のところと10時開始のところとか、いくつか想定しておきます。これなら電話が通じなかったり、通じたとしても予約終了だったとしても、リベンジ予約として予約開始時間が異なる別のキャンプ場の予約に備えることができます。
また、行きたいエリアをグーグルマップのキーワード「キャンプ場」で検索して、予約サイトもなくあまり情報を出していないキャンプ場を一本釣りして、候補を用意するのもひとつの手です。こうして複数候補をあらかじめ用意しておき効率よく連射予約する訳です。あとはアナタのヤル気と根気、そして運次第です。
【必勝法その5:そもそも予約不要か当日のフリーサイトを狙う!】
キャンプ場のなかには予約受付すらないところもあります。それらはほとんどがフリーサイトになりますが入場の先着順で設営することができます。ただ、これもまた昨今のキャンプ人気であっという間に埋まってしまう傾向です。待機場所があるところは、早めに到着するようにして待つしかありません。
しかし、それも前乗りキャンプと考えると楽しいかもしれません。当日キャンプできるかどうか? ある種「なんともいえないスリル感」もMッ気がある方にはよろしいかもしれません。また、予報では悪天候だけど実際は晴れた! なんて幸運が訪れることもあります。
まず、事前の天気予報が悪天候だとキャンセル料を取らないところはキャンセルが多くなります。また、予約していなくも「出かけるのは止めようか……」と考える方も多くいます。キャンピングカーユーザーであれば雨のなかの設営・撤収も必要ないし、日頃の行いのよさを信じて「雨天のキャンプ場は空いているから」くらいの覚悟で出かけてみると「それほど天気が悪くなかった~!」なんてラッキーもあったりします。
【必勝法その6:常連になって見えないステルスサイトを狙う!】
みなさんは、飛行機の座席予約が見かけ上はいっぱいでも、じつは数席余分に確保してあるという話を聞いたことがありますか? ダブルブッキング対策とか、VIP用に別に確保してあるなんて噂もあります。予約上は見えないけど、使えるステルスシートがあるらしいです。
同様にキャンプ場でも、万が一のためのステルスサイトを持っているところがあるらしいのです。最近はコロナ禍ということもあり、前述のように間引いてサイト数を減らしているところもありますが、常連さんになると、そのキャンプ場のオーナーさんの計らいで特別に使わせてもらえる可能性があります。
私も、とあるところで「いっぱいです」と言われたものの、その後「ちょっと外れになるけど、ここで良かったら使ってください」と言われたことがあります。もちろん、これは絶対他言無用で常連さんならではの信頼関係の上に成り立っている「裏予約」ですが。
【必勝法その7:車中泊パークを狙う!】
キャンプ場ではないけれど、キャンピングカーだったらキャンプと同じように楽しめる施設があります。例えば、日本RV協会が普及推進しているRVパークです。これらのほとんどが駐車場での素泊まりが多いので、サイトでも外での調理や焚火などの火気使用を禁止しています。ただ、なかには調理や焚火もOKというところがあります。
多くのオートキャンプ場と違ってシーズン別価格の設定がないところが多く、人数課金がない1台いくらという価格設定なので、比較的リーズナブルに利用できるうれしい施設です。もちろん、RVパークも最近は認知度も上がり、人気のパークは予約が取れないこともあります。それでもキャンプ場ほどではありませんので、一度検討してみるのもよいかと思います。
いかがだったでしょうか? このほかにも神業、神のテクニックがあるかもしれませんが、その時はお知らせください。最近ではキャンプ場が混んだり予約が取れなかったりで、なんと自分の山を買って思う存分にキャンプを楽しむなんて方も出てきました。これもひとつの必殺技ですね。兎にも角にも、みんなで工夫して楽しくキャンプしましょう!