自民党モータースポーツ振興議員連盟の岡敏孝衆議院議員も参加
今回、このHDRSに自民党モータースポーツ振興議員連盟による視察が行われた。当初は、会長である古屋圭司衆議院議員を始め、中山泰秀衆議院議員、青山繁晴参議院議員、そして大岡敏孝衆議院議員の4名が参加予定だった。しかし、残念ながら緊急非常事態宣言下ということで、会を代表して、大岡議員が感染予防に配慮したうえで参加した。
大岡議員は、超党派議員連盟「バイカーズ議連」の会長も務めており、その議連の代表として「パラモトライダー体験走行会」への視察をきっかけに、このHDRSの存在を知ったという。「パラモトライダー体験走行会」は、青木拓磨のの兄弟の長男・青木宣篤選手と三男・治親選手のふたりが立ち上げた非営利支援団体である一般社団法人サイドスタンドプロジェクト(SSP)が開催している一般の障がい者を対象とした体験会。
今回のHDRSは4輪でのレーシングスクールということで、バイカーズ議連ではなく、モータースポーツ議連への働きかけをし、自ら代表視察をかって出たという。
大岡議員は「今回は青木選手の側から議連に対してぜひとも視察をしていただきたいという要請がありました。それを受けて、自民党MS議連の総会を開きまして、議連として支援しましょうという決議いたしました。あいにくの緊急事態宣言のため、移動自粛という話になりまして。かといって一旦支援を決めたことに対して誰も行かないというのも。ということで、私が今回ご挨拶とお話を承りに来たという次第です。運営は順調のようですので、行政としての理解を求められました。今回はスポーツ庁からも障がいスポーツ担当者をひとり同行してもらいましたので、モータースポーツへの認識がこれまでなかったので、いい機会になったと思います」。
「機械は人それぞれに合わせて、オーダーメイドでアタッチメントとか作れます。だから機械の力を借りれば、広く一般に言われている障がいがじつは障がいじゃなくなるという話を拓磨選手から聞きました。すごく重要な指摘だし、重くて的を射た言葉だと感じました。モータースポーツは他のスポーツ以上に機械の領域が大きいからこそ、健常者と障がい者が同のフィールドで戦えるようになると思っています。そのモータースポーツの先行しているノウハウが、能力の欠損してしまった部分を機械で補えばという発想で、他のスポーツに広く影響を与えることができるんじゃないかと思います」。
大岡議員は、青木選手が運転するHDRSのアクティブクラッチ装着車両(マーチカップ車両)に助手席で同乗体感したうえで、実際に他の参加者と同様にパドックでの体験走行でこれの操作を確認したうえで実際にサーキットに出てハンドドライブの走行を体験した。走行を終えた大岡議員は「普段使わない親指の付け根が攣りそう」と感想を述べていた。