ドンドン減っていく「車中泊エリア」その原因は?
車中泊で人気の道の駅。今、次々と「車中泊禁止」に!? 一部の馬鹿者のせいで皆が大迷惑!! 思い返せば、2009~11年の間、高速料金が一律1000円になった頃から高速道路を降りずにSA/PAに、また下道では道の駅に車中泊するのが大流行しました。
なかには道の空いている夜間に移動、駐車料金が無料、チェックイン/アウトもない道の駅で、好きな時に停めて好きな時に出発という自由気ままなクルマ旅を楽しむ工夫もされていました。
道の駅も現在は、1187駅(2021年3月30日時点)と増え続け、この自由気ままなクルマ旅は、コロナ禍で海外に行けず、公共交通機関が心配な状況下ではさらに広まる傾向にあったとも言えます。
しかし何事にも普及に伴う光と影があるもので、自由気ままなクルマ旅を楽しむのが「光」なら、その一方でそれの度が過ぎてお馬鹿になる人々が増えてしまったのが暗い影となって問題になっています。
迷惑行為が増えて車中泊禁止にせざるを得ない状況
例えば「長時間または長期間、居座る」「駐車場や緑地でBBQをする(そもそも、不特定多数の人が出入りする駐車場での火の使用は消防法でもご法度です)」「トイレの洗面所で炊事をする(トイレで炊事というグロいセンスも信じられない)」「自販機などから盗電する」などの迷惑行為(盗電などは犯罪です)が目立つようになってきて、道の駅としても、車中泊禁止にせざるを得ない状況になっているというのが現実のようです。
そもそも迷惑行為以前に道の駅での「車中泊」も微妙というか、非常にグレーゾーンになっているのは、意外と車中泊している人でも認識していないことが多いようです。
国交省の公式サイトに寄せられた質問「『道の駅』駐車場での車中泊は可能ですか?」に対しては「『道の駅』は休憩施設であるため、駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいています。もちろん、『道の駅』は、ドライバーなど皆さんが交通事故防止のため24時間無料で利用できる休憩施設であるので、施設で仮眠していただくことはかまいません」(原文そのまま)と回答されています。
つまり「仮眠なら良いけれど宿泊はNG」という事で、これは高速道路のSA/PAも道の駅と同様の扱いのようです。
「泊めさせていただく」という謙虚な気持ちでいることが大事
では「車中泊は仮眠なのか?宿泊なのか?」ですが、とあるメディアの道の駅への電話取材では、どこの道の駅も概ね仮眠は「時間帯に関わらず、長くても5~6時間程度」。一方で、宿泊は「夕方から夜に駐車場に入り、朝7~8時頃まで駐車場を占有すること」との回答だったそうです。
そう考えると、睡眠時間5~6時間で早朝出発という「強行軍」でもなければ「ほとんどの車中泊はダメ!」ということになりそうです。でも交通事故防止のために「ここで寝ないと爆死する」という状況では命に関わるので、やむなく車中泊する場合はあくまでも「泊めさせていただく」という謙虚な気持ちでいないといけません。