他車にトラブルが発生した場合
ラストは自分のクルマではなく、他車にトラブルが起きたときについて考えよう。基本的には自分もコースを走っている以上、オフィシャルにすべて任せるのがセオリーだ。黄旗や赤旗が出たらそれに従った行動をし、二次災害の発生に留意するしかない。 車両火災のような大きな事故を見かければ、平常心を保てないのも十分に理解できる。火が見て分かる程度に小さかったり煙が出ている程度で、自分が頭からつま先まで耐火性の装備に身を包んでおり、さらに十分な容量の消火器を搭載し使い方も熟知していて、まだレスキューが現場に到着していない、こういった限られた状況での判断が必要な時もあるかもしれない。
だがそのような事態を除いては、非情なようだが素人にできることは何もなく逆に危険なのだと認識しておこう。サーキットで自分や他人に起きたトラブル対処法としての最適解は、被害の拡大を防ぎながらオフィシャルの仕事をジャマしないことに尽きるだろう。