知っているようで知らないヘッドライトのバルブ交換指南
HIDやLEDが増えているとはいえ、ヘッドライトがハロゲンのクルマやグレードはけっこうある。そのほか、テールなどにもバルブ(電球)は使われている。バルブは安価で、手に入りやすいというメリットがあるが問題は切れること。LEDなどにも寿命はあるがハロゲンなどの電球は短め。つまり定期交換が必要なパーツだ。交換自体それほど難しくはないのでDIYでできてしまうほどだが、簡単ゆえに犯しがちなミスもあるし気をつけたいポイントもある。今回はヘッドライトバルブ交換の7つの鉄則を紹介しよう。他のランプに当てはまるテクニックでもあるのでしっかりと頭に入れておいてほしい。
その1:規格をよく確認して新品を用意
その昔はH4がメインで、シングルだとH7あたりといった感じで、それほどたくさんの形状がなかった。今では異型ヘッドランプに合わせてドンドンと増加していて、規格が増えているだけでなく表記が微妙に違うだけのものもあるので注意したい。たとえばH3はaからdまであって、互換性はなかったりする。
その2:コネクターを強く引かない
交換作業としてはまず裏側を見て、つながっている端子を引き抜くことから始める。新品に近ければすんなり抜けることがあるが、古いと固着気味でなかなか抜けないことがある。無理すると破損や筐体がずれて光軸が狂うこともあるので注意したい。ビニールテープを先端に巻いた細いドライバーなどでこじるようにして外す。
その3:ガラス部分を手で触らない
つい触ってしまいがちだがダメな理由は手の脂が熱せられて高温になって、そこからガラスが割れてしまうから。とくに高温になりがちな高効率タイプは注意が必要だ。もし触ってしまったらアルコールなどで拭いてきれいにしてから付ける。
その4:入れるときは向きに注意
裏から入れるのでスペースに余裕がなく手探りとなることも多い。規格にもよるが口金の部分にツメが出ていて、ライト側の切り欠きと合わせて付ける必要がある。闇雲に手で持って入れるのではなく両方の形状を確認して、正しい向きを確認してから作業するようにしたい。
その5:留め金のズレに注意
留め金も同様で、細い針金を手探りでフックにかけることもある。しかもかける部分が2カ所あったりすると意外に大変で、1カ所だけ引っ掛けて完了としてしまうことがある。当然バルブもズレるので光軸などがちゃんと出ないことになりかねない。
その6 ダストブーツはしっかりと被せる
バルブを交換して問題なく固定したら、全体にゴム製のダストブーツをかぶせてゴミなどが入らないようにする。最近ではダストブーツではなく樹脂のフタになっていることがあるが、どちらもゴムが固くて入りにくかったり、フタのツメがうまく引っかからなくて閉まらなかったりする。場所的にもやりにくいかもしれないが、ゴミや水分の侵入を防ぐためにもしっかりと作業したい。
その7 端子を確実に装着
樹脂のフタの場合はバルブに端子を付けるのが先だがダストブースの場合は最後に端子を付ける。強く押すと壊れそうなのでなおさらなのだが、きっちりとハマっていないことがある。金属部分の焼けなどで入りにくい場合は、接点復活剤や端子グリスを使うとスムースに装着できるようになる。