強過ぎるGT-Rはオーストラリアレースから排除
オーストラリアでのR32の活躍があまりにも目立ったせいだろう。CAMS(コンフィデレイション・オブ・オーストラリアン・モータースポーツ。現モータースポーツ・オーストラリア)は1993年に突如、レギュレーションの変更を行い、GT-Rでのエントリーは不可能となった。1993年はフォード(シエラではなくファルコンで参戦)とホールデン(GM傘下のオーストラリアの自動車メーカー)がエントリー車の約8割を占め、残りはトヨタ(AE86などカローラ勢)とBMW M3でレースが進められた。日産車のエントリーはゼロという車両構成を見ると、あまりにも強かったGT-Rを排除する意向があったと読んでも、間違いではないだろう。
最後にジムに、BNR32への今の思いを聞いてみる。「R32は間違いなく、あの時代の最先端を走っていたクルマだと、今でも思っているよ。さらにこれもまた個人的な思いになるけれど、R32はGT-Rの中で最も愛らしいGT–Rだよね。1990年から4年間乗っていたけれど、そのまま乗り続けていればよかったと、今は後悔しているくらいだよ」
レジェンドは今でもゴジラを、愛している。