公式戦と草レースで装備品に違いはある?
続いてはドライバーの装備に関して。公式レースはFIA公認のレーシングスーツ/グローブ/シューズ/インナーウェアに加え、4輪用のヘルメットやカテゴリーによってはhans(頚椎を保護する安全装備)が必須だ。規格が変われば装備を揃え直されなければいけないし、ヘルメットは製造からの年数も明確に決められている。 擦り切れて穴が空いたようなグローブは当然ながら使えず、初期投資だけじゃなく消耗品は定期的な買い替えも発生。車両の装備も同じで公式レースではFIA公認のシートベルトや数々の指定部品があるけど、大半の草レースでは必須じゃなく『強く推奨』といった表現にとどめているケースが多い。
当然ながら公式レースのほうが費用はかかるものの、コレをデメリットと考えるのはいささか早計に過ぎるだろう。安全装備を充実させることにマイナス要素は存在せず、レース前の車検やレスキューの体制が確立されていない(全部がそうとは断言できないが)草レースは、公式レース以上に安全対策すべきという考えの人も多くいるのだ。
カスタムの改造度はどちらがある?
次にカスタムの自由度について考えてみたい。公式レースはカテゴリーにもよるが、戦闘力の差をなくすため多くの部品が主催者から指定され、かつチューニングもノーマル+αといった程度に抑えられている。そのため過激なチューンドカーに慣れた人にとっては、ちょっと物足りなく感じてしまうかもしれない。 一方で草レースは一定のレギュレーションこそあれど、改造範囲はかなり広く使うパーツが制限されることもない。改造の度合いやタイムでクラス分けするケースも多く、チューニングが好きな人は迷わず草レースを選ぶべきと思う。 公式レースはより厳格なルールの元で、純粋にウデを競い合いたい人にオススメだ。