オーナーになって痛感した弱点を改善する
適度なサイズに安い維持費、走破性の高さと豊富な社外パーツ。ジムニーを「日本車最強」と呼ぶ人もいるし「終のクルマにしたい」と言う人もいる。いまや魅力にハマる人が続出のジムニーだけど、決して不満が皆無というワケじゃない。自分で乗っているからこそ感じた弱点と、それらを改善するために施したなカスタムを紹介する。
格安ジムニーを不満解消でお手軽カスタマイズ!
筆者がJB23型のジムニーを格安で手に入れてから約9カ月。以来すっかり虜になってしまい、山や森でのアウトドア活動だけじゃなく、街乗りもジムニーでこなすようになった。魅力たっぷりで仲間にも勧めまくっているが、それなりには弱点や手直ししたい部分もある。どこに不満を感じてどうカスタムしたか、いちオーナーとして振り返ってみたい。
まずは引き取って高速道路で帰るとき感じた、圧倒的なパワーのなさとエンジン回転数の高さ。恥ずかしながらジムニーを運転するのも初めてで、遅いと聞いてはいたものの予想をはるかに上まわる。100km/hでクルーズするのもひと苦労だし、追い越しなんて下り勾配じゃなきゃムリ、というかやる気すら起きないレベルだ。そして軽自動車にしては重いボディと、低いギヤ比に起因する燃費の悪さ。エアコンを使わなくても10㎞/ℓ走れば上々で、他に所有している2000ccの普通車に及ばない。いずれも強靭なボディや高い走破性とトレードオフなのは納得しつつ、アフターパーツで多少なりとも改善できないかと試みた。
選んだのは岩手県のチューニングショップ、パルスポーツのオリジナルパーツたち。ミニコン/ミニコンα/レスポンスジェット/MPISというレスポンスやトルク感をグレードアップしてくれる4点。合計8万円ちょいで加速と中間トルクが太くなって、高速道路での追い越しも以前よりだいぶ楽になった。燃費もエアコン使用で11km/Lを記録している。アクセルを床まで踏まずとも十分に加速してくれるので、結果としてガソリンの消費量が減ったということだろう。
見た目を好みに仕上げたらその他の部分も!
次は不満というか自己欲求で見た目。JB23型はとにかく街で見かける頻度が高く、センスよくカスタムされている車両も多い。特にカッコよく感じたのは高さを純正の半分くらいに抑え、オフロード走行でのアプローチアングルを確保できる、ショートまたはハーフタイプと呼ばれる前後バンパー。ネットショッピングで4万円ほどで買うことができ、材質も安いからペラペラのFRPかと思いきや、純正と変わらないウレタンでチリも合っている。ついでに縞板のスキッドガードと前後の牽引フック、ライトも暗かったのでフォグランプを含めてLED化。これらは全部で1万円ちょっとだった。
ところがココにきてひとつ問題が発生。ショートバンパーで下まわりが丸見えになり、ノーマルの味気ないダンパーやマフラーが、やたらと物足りなく感じてしまうのだ。いずれにせよ車高を上げる予定はあったので、この際イッキにやっちゃおうと決めパーツを物色。専門店に聞くと車高アップは2インチがオススメとのことで、それ以上になると長いブレーキホースが必要だったり、乗降性や直進安定性のデメリットも無視できないという。
アドバイスに従い、オーバーテックのスプリング、それに対応する長さのダンパーと調整式ラテラルロッド、ついでに車検対応のオールステンレス製マフラーも注文した。割と大きく重い部品ばかりだけど、送料を入れても合計8万円ほど。ちなみにマッドテレーンのタイヤも車両が届く前に購入済み。モデルとしては古いがネット通販で1本7500円と格安だった。銘柄はトーヨーのトランパスMTでサイズは195R16、覚悟していたロードノイズも燃費の悪化もほとんどなく、無骨なパターンはジムニーらしさを引き立ててくれる。