レース専用の公式セーフティカーとは?
セーフティカーは、通常サーキットで所有する車両を使用するが、専用の公式セーフティカーを採用するケースもある。レースファンへのアピールを目的に、ブランドイメージ向上を図るのが狙いだ。ほとんどの場合は、自動車メーカーによって提供され、最新のマシンが取り入れられている。F1の場合、1996年にメルセデス・ベンツがC36 AMGを導入し公式パートナーとなって以降、25年間にわたって供給を続けている。これまで11台のマシンが登場し、2018年から2020年まではメルセデスAMG GT Rが活躍した。
世界3大レースのひとつであるインディ500では、シボレーがセーフティカーの役を一番多く務めており、優勝ドライバーの副賞として同マシンが与えられる。 これまで2回制覇を果たした佐藤琢磨は2台のコルベットを手に入れ、アメリカで保管中とのことだ。日本のスーパーGTでも2008年に日産GT-R(R35)がシリーズデビューを果たしたタイミングで、独自のセーフティカーを採用。2020年からはトヨタGRスープラがその役を担っている。
F1
初の公式セーフティカーに1996年に採用されたC36 AMGは、メルセデス・ベンツとAMGの初となる共同プロジェクトで誕生したクルマだった。 また「史上最速のF1セーフティカー」として2018年に登場したメルセデスAMG GT R。燃焼プロセスのチューニングやエンジンの軽量化も行われている。
スーパーGT
日本のSUPER GTでは過去12年間で4台のセーフティカーを採用。昨シーズンのトヨタGRスープラの導入で、GT500クラスに参戦する3メーカーの車両が一順した。 また2020年の最終戦からセーフティーカーには使用済み食用油がベースの、次世代バイオガソリンが供給されている。