「ガテン系」から「可愛い系」に路線変更するハイエースの最新カスタムスタイル
2004年にデビューした200系ハイエース。誕生から17年が経過して1型〜6型(解釈によっては4型最終)まで大小6度の改良が施された。1型時代には夢にも思わなかった最新の安全予防機能「トヨタセーフティセンス」を装備するなど「ほぼミニバン」は言い過ぎかもしれないが、某国の首相の言葉じゃないけれど「安心安全」に運転できるクルマに進化している。
そんななかハイエースのカスタムトレンドに空前のレトロブームが吹き荒れている。ハイエースのカスタムと言えば「シャコタン」「エアロ」「大径ホイール」が三種の神器で、どれだけ「イカツサ」を押し出すかが最重要課題だった。カスタムユーザーのお兄さんたちは「ヤンチャ」なルックスとドカベンのような「気が優しくて力持ち」的な気質で「人は見かけによらない」を絵に描いたような存在だった。
ところが最近のハイエースカスタムといえば牙を抜かれたような愛らしいスタイルメイクに傾倒している。正確には多様性といったほうが正しいのかもしれないが、ガテン系の正統派を貫くコンサバスタイルと爆ヒット中の「シャコアゲ系」、そこへバンライフからの派生スタイルとして「レトロ系」がハイエースカスタム界を席巻している。
そこでいま注目の200系「レトロハイエーススタイル」をお届けする!
その1:60’sのアメリカンバンスタイルをリバイバル
【T.S.Dスタイリング ダッジA100フェイススワップキット】
丸目がなんとも愛らしいフロントマスクを作り出すT.S.Dスタイリングの「ダッヂA100フェイススワップキット」。これを見て200系ハイエースであることに気付く人はほとんどいないだろう。もちろん、カスタム好きなハイエースユーザーであればすぐに「Tスタイルのアレね!」と気付くだろうが、そうでなければまず判明は難しい。
オマージュしたスタイリングは、1964年にクライスラーがダッチブランドから世に送り出したダッヂA100。日本でもなかなかお目にかかれないクルマで、A100フェイスを見破った人はなかなかのアメ車好きと言えそうだ。
それだけに街中を走らせればとっても目立つ。ハイエースらしからぬレトロなスタイリングは、200系ハイエースが改良を重ねて最新モデルを次々に登場させようとも、自分らしさを主張できる飽きの来ないスタイルを貫くことができる。また、フロントのスペアタイヤ化やリヤゲートの作り込みなどその佇まいは可愛らしく、そして秀逸だ。
ほかにもインテリアに目を向けると見所がさらに満載。ウッドのぬくもりを感じさせるインテリアメイクは、ユニバーサルドリフトの木製ステアリングに合わせて、オリジナルの無垢材を使ったアシストグリップとシフトノブを装着。シートカバーをはじめセンターコンソールやセカンドカウンターにはアンティークレザー調を取り入れて、60年代のアメリカンスタイルをコンプリートしている。
もちろんハイエースカスタムの必需品であるベッドキットは、車内ではベッドに、車外ではテーブル&チェアになる。アウトドアではうれしいトランスフォームを可能にしているのも、機能的で工夫に満ちたカスタムだ。
ちなみにスペアタイヤブラケットがフロントに装着されてレトロ顔の全容はわかりにくいが、実はこんなファニーなお顔の持ち主。ボディカラーもなかなかオシャレで、アバルト500とアウディの純正カラーを組み合わせた塗り分けのボディなど、このクルマが持つスタイリングに見事にマッチしている。
ヘッドライトはもちろんハロゲン仕様になるが、希望すればHID仕様やライトリングのクロームメッキ化などにも対応してくれる。足元にはネオクラ感のある鍛造2ピース「T4GD-1」を装着。リムの深さと5スポークスタイルは少しミスマッチを狙いながらもホワイトレタータイヤとあいまって、唯一無二の雰囲気を醸し出している。
SPEC&PRICE(税抜)
●フロントフェイスキット/¥250,000
●フェイス用部品・灯火類一式/¥30,000(内容:ボンネットカバー/フェイスバンパー/左右ライトリング
●リヤゲートカバー/¥80,000
●テールランプカバー/¥20,000
●追加オプション・ライトリングクロームメッキ加工/¥45,000
●アンティークレザーシートカバー/¥69,000(カラーバリエーション:ブラウン/キャメル/ボルドー/ブラック/クリームイエロー・ホワイトスモーク
●センターボックス/¥98,000
●セカンドカウンター/¥43,000
●ダッシュマット/¥22,000
●フロアマット/¥18,000
●アシストグリップ/¥18,000(各1個)
●シフトノブ/¥7,000
●トランクキット/¥280,000