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「ピンスト」「ゴースト」「エイジング」! 昭和のクルマ好きには即答できないカスタム用語8選

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TEXT: 平塚直樹(HIRATSUKA Naoki)  PHOTO: Auto Messe Web編集部,WAGONIST編集部,SEMA SHOW

●ゴーストペイント

 ゴースト、英語で「Ghost」とはご存じ幽霊のこと。幽霊ペイントって何ぞやと思う人も多いだろう。これは暗いところでは見えにくいグラフィックが、強い光などが当たると浮かび上がるという塗装だ。やはりキャンディ塗料を使用することでこういった効果を生む。

 ちなみにキャンディ塗装は、最近人気が高いカスタムペイントのひとつだが、ベース色にシルバーを塗った後に上から何度も重ね塗りする必要があり、塗り方がまずいと上手くキャンディっぽさが出ない。板金塗装のプロでもかなり難易度が高い塗装だ。ゴーストペイント こちらのプロの作品、グラインダータトゥーという特殊ペイント技術へゴーストペイントを加えたものを見てもそのすごさがわかる。下地のグラインダーによる切削の模様が光が当たることで浮かび上がるようになっているのだ。

●エングレービング

 エングレービング、英語で「Engraving」とは、もともとは版画の凹版技法のことを意味する。クルマのカスタムでは、ボンネットやドアなど、ボディを彫り込むことで模様を描く、彫刻のような手法のことだ。

 施行には電動彫刻刀などを使い、デザインなどにもセンスが必要なため、かなりの職人技が必要。そのぶん完成したときには、圧倒的なインパクトや存在感が手に入るといえるだろう。エングレービング

●エイジング

「エイジング(英語のAging)」というと、最近人気のエイジング加工をイメージする人も多いだろう。家具やインテリア小物、レザー製品やジーンズなどを、新品なのに長年使い込んできたような風合いにする技法のことだが、クルマのカスタムでは主にこれを塗装で行う。

 ボディにあえてサビが浮いたようなブラウン系の色を入れたり、塗装がヒビ割れた感じを出すなどで、あたかも古いクルマであるかのように見せる手法だ。上手く塗装できれば、まるで何十年も野ざらしにされていたポンコツ感と、使い込んだクルマならではのビンテージ感を演出できるのが魅力だ。エイジング

●ヘアライン

「ヘアライン」はご存じの方も多いだろうが、ステンレスなどの金属に髪の毛ほどの細く長い筋目を入れる仕上げのこと。家電製品やパソコン、腕時計などの装飾品に使われることが多いが、クルマのカスタムでは同様の仕上げを塗装によって行う。ヘアライン

 基本的にはシルバー塗料を使う。微妙で均一な細い筋目も入れることでボディにメタル感を演出できる。ヘアライン塗装はルーフやボンネットなどの外装だけでなく、インパネなどの内装にも使うことでクルマの内外装に統一感を出すことも可能。愛車にクールなイメージを演出するといった効果を生み出せる塗装法だ。こちらもかなり高級な塗装だけにボディ全体にまとうのは高額だ。塗装ではなく前述のラッピングでもヘアライン調があるとも添えておきたい。ヘアライン ボディ塗装外装のカスタムはクルマの「衣装を仕立てる」ものだけに、実に奥深いカスタムなのだ。

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