希少になりつつある初代テラノを愛車にするのはアリかナシか?
では、いま愛車にするとしたらどうか。約35年前にデビューしたクルマなのでプロパイロットのような機能はもちろん、衝突被害軽減ブレーキはない。当たり前だが快適さや安全性能では今ドキのSUVと比較にはならない。
しかし5ナンバーサイズ(ナローボディの場合)で全高が1700mm以下でありながら、5人乗ってもキャンプ道具を積むことができる十分な積載能力はパッケージとして優秀だった。どこか北米っぽさを感じる直線基調のネオクラシックなデザインに加えて、四駆としての運動性能も十分。じつに魅力的なクルマであることは間違いない。趣味の道具としての要素やライフスタイルの一部として考えたら旧車四駆として再ブレイクする可能性を持ったクルマと言える。
しかし残念なことに、インターネットの中古車情報サイトを観るとタマ数が少なく、約50万円〜300万円という相場はかなり高めの印象。当時は見かけない日はないといってもいいほど街中を走り回っていたのだが、現存する個体は少ないようだ。したがって、初代テラノが再ブレイクすることは恐らくないと思うが、レア車になりつつある初代テラノをサラリと乗っていたらカッコイイこと間違いなし。 ただし、いくら丈夫な国産四駆だからといって油断は禁物だ。V6ガソリンモデルを選べばディーゼル規制を気にする必要はないが、年式相応の故障リスクや経年劣化、部品供給の問題等それなりの覚悟が必要だろう。でも「あの頃の四駆」にはテラノに限らず独特の魅力が詰まったモデルが多い。懐かしさに浸りながら中古車情報サイトを見て心躍らせるステイホームも悪くはないと思う。