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「温暖化ガス実質ゼロ」で旧車も乗れなくなる? 名車を末長く維持するための「最終手段」とは

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: 写真AC/Auto Messe Web

エンジン移植は大変! 難易度やO/Hの有無で予算は変わる

 最後に「エンジンスワップ」について。旧車で作業してもらうことが多い、古いキャブ仕様のエンジンから世代の新しいインジェクションエンジンに載せ換える場合を例に解説しよう。

エンジン載せ替えイメージ

 エンジン本体以外に必要なのは主にエンジンマウント、トランスミッション(既存のトランスミッションを生かすにはベルハウジング加工、トランスミッション本体も移植する場合はプロペラシャフトの加工などが必要)、専用のドライブシャフト、エキマニ、コンピュータ(移植するエンジンとセットになったコンピュータを使うのか、それとも社外のフルコンにするのかで予算は変わる)、仕様によっては冷却系などの補器類も追加で必要といったところ。これに公認車検代が加味されるのが一般的だ。

 費用は程度のいい中古エンジンを使った軽自動車で50万円~。スポーツエンジンへの載せ替えはエンジン本体の価格で左右されるが150~400万円。搭載の難易度、オーバーホールの有無、必要パーツ点数で大きく変わる。旧車の場合はゴム関係の補器類が経年劣化で傷んでいる可能性があり、交換するのが一般的なのでパーツ代が上乗せされる。それでもエンジン脱着と同時に行うため、取り付け工賃が抑えられるので費用対効果は高い。

エンジン移植と同じ予算ならO/H&フルコン化もオススメ

 上記で説明したエンジンスワップのメリットは、古いモノから新しいモノへ載せ換えることによる信頼性向上、パーツ供給の不安から解消されることなどもあるが、一番は高性能化である。

 例えノーマルであっても、より新しいエンジンに載せ換える(例えば日産のL型からRB型、トヨタの7Mから2JZなど)だけでパフォーマンスアップが図れ、特別なメンテナンスが必要ないなど、長く乗り続けるためのひとつの手段としてはありだと思う。

RBエンジン載せ替え

 ただ、旧車で同じ費用をかけるのであれば、エンジンオーバーホールを施した上で、インジェクション化(フルコン化)するのもあり。パフォーマンス面では劣るかもしれないが、配線を引き直しコンピュータでエンジンを正確にマネージメントすることで、旧車特有の乗りにくさ、気難しさからは解放される。最近はキャブ風のルックスを持つスロットルも設定されているので、旧車の雰囲気を残しつつ高性能化することも可能だ。

 究極は愛知の「ロッキーオート」が手掛けたR3000GT(トヨタ2000GTレプリカ)のように現代の技術で旧車を作る手法があり、今やさまざまなアプローチで旧車ライフを楽しめる。最新モデルのように電子デバイスでがんじがらめになっていないことに加え、安心して乗り続けるための努力と愛車を維持し続けるための投資(お金)さえできれば、人気車種であればあるほど、2050年まで旧車を満喫できることは間違いないだろう。

R3000GT

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