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トラック野郎の憧れだった「動くアート」! 昭和を駆け抜けた伝説の「デコトラ」13選

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TEXT: トラック魂 編集部  PHOTO: トラック魂 編集部

【デコトラの原点】デコトラに命をかけた先人たちの愛機をプレイバック

「法令遵守(コンプライアンス)」があらゆるシーンで幅(!?)をきかせる昨今。それは流通業界でも同様で、高速道路をひた走る「はたらくトラック」たちも、気がつけばパッと見は大人しめな装いのクルマばかりに(でもわかる人が見るとカスタムが施されていたりする)。2000年以前にはひと目で“それ”と判る、華やかなトラックが数多く存在した。そこで今回、当時の写真と共にそのスタイルを振り返ってみた。

初出:トラック魂 Vol.83より一部抜粋、改変
※車両は撮影当時のものです

01)日野レンジャーSS

 日野レンジャーSSを個性的に飾り上げた「関東中嶋丸」。このニックネームを聞くと箱車を連想する人が多いと思うが、今回はこちらの平ボディをご紹介したく思う。フロントパネルには中型用、フロントバンパーとシートデッキには大型用をあしらった日野のウイングマークが目を惹く存在で、角型のアーチもとにかく刺激的。丸型バイザーにはマーカーランプが数多く取り付けられているという、見応えあふれる一台である。日野レンジャーSSベースの「関東中嶋丸」

 フロントグリルの開口部にはマーカーランプをアーチ状に並べ、フロントバンパーには角型のアンドンと先述したウイングマーク、そしてトップに霧除けをセットした2連の丸フォグなどで華麗にデコレーション。サイドミラーにもマーカーランプの姿が確認できるという、とても充実したデコトラであると言える。

02)いすゞ・ニューパワー

 某水産に所属していた、2台のいすゞニューパワー。最初に紹介するのはアンドンをすべて埋め込んで装着したシートデッキが貫禄を見せつけている1台。丸型バイザーとフロントバンパーも印象的で、華やかさというよりは迫力感を漂わせる作風だ。マーカーランプもシートデッキの上部やフロントバンパーの下部に取り付けられているため、フロントパートは夜間でも光り輝いていたことだろう。ヘッドライトの庇も魅力的である。 対するはシートデッキこそ装着されていないものの、袴やステーの姿が確認できる1台。きっと、何らかの理由で外されてしまっていたのだろう。ウロコステンレスで製作されたフロントバンパーも凝った仕上がりを見せている。こちらもまた、フロントのみに並べられたマーカーランプが印象的で、一番星号よろしく、フロントパネルに陣取るレリーフも見逃せない存在だ。佐藤水産に所属していたいすゞのニューパワー

03)日野・KF

 美しいカラーリングが魅力的に映る「二代目宮島丸」は、デコトラファンならお馴染みの名門、山中運輸に所属していた日野KF。ドア部分は、この当時からオシャレなワザを展開していたことが写真から確認できる。サビないことから水産バンパーとも呼ばれて親しまれていたステンレス製のバスバンパーを装着し、上段グリルのアンドンや手摺りパイプなどでとてもハイセンスなデコレーションを敢行。山中運輸に所属していた日野KFベースの「二代目宮島丸」 繊細なる仕上がりを誇るシートデッキも圧巻で、素直に美しいと言える見事な一台である。ステップに取り付けられたフォグランプやアンテナ、ルーフナマズも見所だ。

04)日野・KF

 日野KFをベースとした「真紀丸」は、黒のカラーリングとウロコステンレスの飾りが見事に呼応。フロントバンパーは1980~90年代に流行した、まるでM型リヤバンパーのようなデザインで仕上げられている。山型アンドンやフェンダーランプも魅力的だ。キャブハシゴやドア下部の仕上がりもまた、大きな特徴となっている。日野KFをベースとした「真紀丸」

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