国内仕様にもL24型エンジンを搭載する最強のS30型がデビュー
折角なので実車について触れてみたい。240ZGがフェアレディZのなかでもとくに注目される理由は、「ZG」を名乗ること。当初、S30型フェアレディZの日本仕様は、2LのL20型エンジン(L型6気筒SOHC)が中心で、その頂点としてハコスカGT-Rと同じ2L直4DOHCのS20型エンジンを搭載するZ432(名称の由来は4バルブ、3連キャブレター、2カムシャフト)をラインアップ。
しかし北米では2.4L直6SOHCのL24型エンジンを搭載する240Zがラインアップされており、日本のファンとしては北米優先とも取れる車種設定に納得いかなかった人も多かった。そんななか1971年、ようやく日本にも排気量2.4Lの240Zや240ZGが投入されることになる。 この240ZGには日本専用のボディが奢られ、通常の240Zが全長4115mm×全幅1630mm×全高1285mmであるのに対し、ZGは通称Gノーズ(エアロダイナノーズ)と呼ばれる空力重視のロングノーズとヘッドライトカバーが備わり、さらにオーバーフェンダーによって拡幅。そのボディサイズは全長4305mm×全幅1690mm×全高1285mmと当時としては堂々たるプロポーションを誇った。
ちなみにエンジンスペックはL20型が最高出力130ps/最大トルク17kg-m、S20型が160ps/18kg-mに対して、L24型は150ps/21kg-mとなっておりトルクではS20型を上回った。つまり当時最強の「Z」であったと言っても過言ではない。
この240Zの今でいうエボリューション的な性能はZ乗り以外からも高い注目を集めて、2LのZでもGノーズを真似して装着するクルマが増加。他車種でもオーバーフェンダー(オバフェン)などを備える改造が流行り、オーバーフェンダーやロングノーズこそが高性能の証といったブームの礎となった。
精巧な1/24スケールモデルを自作して懐かしの「初代Z」を振り返りたい
シリーズとしては約52万台を販売したという日本を代表するスポーツカーのフェアレディZ。そのカリスマ性を高めたモデルが240ZGであり、その精工な作りをモデルでも味わってみてはいかがだろうか?
模型の内容は、全長179mm×全幅71mm×全高53mmサイズのプラスチックモデル組み立てキットで、ロングノーズ・ショートデッキのファストバック型クーペフォルムを実車に忠実に再現している。2.4L直6エンジンはツインキャブレターやオイルパン、ミッションなども精密に仕上げており、ボンネット開閉できるため完成後もL24型エンジンをうっとり眺めながら鑑賞することができる。
難しそうなエンブレムなどは貼るだけのインレットマークで再現されているため、ウインドウモールやヘッドランプカバーのリムはABS樹脂製のメッキパーツを採用。ホイールは3分割構造とすることで作りやすさも進化していることがわかるはずだ。
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