高級車化した現行型も究極のオフロード性能をもつ
いわゆるステーションワゴン系ランドクルーザーの80系や100系にもリヤデフロックを装備することができたし、100系の一部グレードには走行時の車高を一定に保つ「AHC」や、路面状況に合わせて減衰力を制御する「スカイフックTEMS」などの新技術が投入された。
200系にはあらゆる路面状況に対応できるデバイスが備わっていて、走行シーンに合わせて5つのモードから選択することで、トラクションコントロールとブレーキ制御を最適化してくれる「マルチテインセレクト」を採用。加えて繊細なアクセル&ブレーキコントロールを必要とする悪路走行時に、エンジン出力とブレーキを自動的に制御しドライバーをサポートする「クロールコントロール」などが投入された。
まもなく発売される300系においても、さらに進化した電子デバイスが投入されることは間違いない。また、一部のグレードにはフロントデフロックが装備されるとのウワサもある。
ランドクルーザーという選択肢
日本において新車で購入できる(6/24時点)ランドクルーザーは、150系(プラド)と200系。まもなく発売される300系の価格はまだ発表されていないが、200系のエントリーモデル(GX)が480万円台からだったことを考えると、500万円を超えてくる可能性は否定できない。一方、150系(プラド)は360万円台(TXガソリン)から。ハリアーのガソリン4WDのミドルグレードとほぼ同じ価格であることを考えると、十分に選択肢になるのではないだろうか。
とくに100系以降のランドクルーザーは、十分な車内空間とオンロードでの快適性に磨きがかかっていて、乗用車から乗り換えても違和感が少ないはずだ。燃費や快適性については、今どきのSUVやミニバンに劣る部分もあるかもしれないが、そんなことは些細なこと。ランドクルーザーはそんな気持ちにさせてくれるクルマなのである。
まとめ:1/1040万の感想
筆者は20歳前半のころから今日まで、社会人になってからずっとランドクルーザーが愛車だ。ビジネスや通勤で使っていたこともあるし、仲間を載せてキャンプに出かけたこともあるし、トレーラーを借りて牽引したこともある。ランドクルーザーだけで引越しをしたこともあるし、好きなコを乗せてドライブしたこともある。
今はおもに子どものころから好きなアウトドアスポーツのトランスポーターとして活躍している。大人ふたり+愛犬とキャンプ道具に加えて、カヌーとMTBを積んでも文句を言わずに走る姿はじつに頼もしい。この17年間、一度も故障したことがなく、クルマが原因で行動範囲が制限されたことはない。そんなことから愛車に絶対の信頼を置いている筆者は、災害時や急な出来事に備えて、つねにエマージェンシーキット、無線機、最低限のキャンプ道具と非常食を積載。燃料は半分以下になったら必ず満タンにするようにしている。
少し大袈裟かもしれないが「どこに何をしに行くにしても迷わず出かけられるクルマ」だ。少なくとも筆者がしたいことはすべて許容してくれる、それがランドクルーザーなのだ。こんなおおらかなクルマがほかにあるだろうか。これが17年以上もの間1台のランドクルーザーに乗ってきた1/1040万の感想だ。
世界が認めた究極の和製四駆・ランドクルーザーはアウトドア派はもちろん、1台で何でもこなしたいという人にはピッタリのクルマだと思う。ランドクルーザーという乗り物は、乗る人のライフスタイルを支えてくれる頼もしいパートナーなのである。