不便が当たり前のキャンプはとにかく時間がかかる
夏本番を迎え「これからキャンプを始めたい」と思っている人も多いことでしょう。そんな時、頭を悩ませるのが宿泊日数の問題です。お手軽に楽しめる一泊キャンプからチャレンジしようと考えがちですが、キャンプは時間との戦いでもあるのです。
ここでは初心者キャンパーに向けた「一泊か連泊か?」問題について考えてみましょう。
予行練習として日帰りデイキャンプしてみるのもアリ
キャンプを手軽に楽しもうと一泊キャンプを計画。そんな初心者キャンパーも多いと思いますが、キャンプは想像以上に手間と時間がかかるもの。BBQの下準備のためキャンプ場に向かう途中でスーパーマーケットを探して食材や飲み物を購入し、キャンプ場に到着したら受付を済ませてキャンプ道具をサイトまで運んでの設営作業が始まります(オートキャンプ場の場合、サイトまでクルマでの移動が可能です)。
テントやタープを張り、テントのなかにマットを敷いてシュラフを並べる。慣れていれば問題はないのですが「この支柱はどこの?」、「フライシートの向きが逆じゃない?」など、設営に手間取ることも少なくありません。
さらに同時進行でBBQ用のコンロや焚き火の火起こしをしていると、気づいたらお昼を過ぎてしまい慌てて食事の用意を開始。そんなドタバタな時間を過ごしていると、もう夕方なんてことも。夕食の準備に追われ、食事を終えたらクタクタになってシュラフに潜り込む。そして翌日は朝食の準備から始まり、気がつけば撤収の時間。
テントとタープを畳み、シュラフを袋に押し込み、汚れた食器を洗いに行き、焚き火の灰を捨てに行く。なんとか後片付けを終えてキャンプ場から帰途につく………。これが一泊キャンプの実情であり、キャンプ初心者にとっては疲れるだけで終わってしまう「苦行」になってしまうのです。
もし一泊でキャンプを楽しむのなら、ピクニック気分で味わえる日帰りのデイキャンプをオススメします。テント張らず、チェアとテーブル、タープ程度で楽しめ、撤収も超簡単。一泊のキャンプは「広げて→食べて→寝て→片づけて→帰る」の結構な過密スケジュール。ひとつの行動に時間がかかる初めてのキャンプでは「一泊キャンプ」は想像以上に過酷になることを覚悟しておきましょう。
宿泊数が増えるほど充実したキャンプが満喫できる
連泊キャンプのメリットは時間に余裕ができること。キャンプ場に到着した日は設営と食事の用意に集中し、夜は焚き火をノンビリと楽しむ。翌日は朝食を終えたら、散策やキャンプ場での外遊びに興じる。初日にスープやカレー、シチューなど、日持ちのする料理を作っておけば2日目の調理時間の手間を省く時短にも繋がります。
そこから2泊、3泊と続けて行けばさらに余裕が生まれ、キャンプ場での時間を満喫することができるのです。
キャンプ場を遊びのベース基地にしてアクティビティを楽しむ
連泊キャンプの場合、設営したテントをベース基地にして近隣の牧場や森、海、湖、道の駅、温泉、地元の名店などに足を伸ばすのも楽しい冒険になるはずです。ベース基地を活用して釣りやマリンスポーツ、ハイキングを心ゆくまで楽しむのもオススメです。キャンプサイトの木陰にハンモックを吊るし、読もうと思っていた本を読破するのも悪くありません。
連泊のメリットは飲酒運転を気にすることなくテントサイトでお酒が楽しめること。一泊キャンプの場合は翌日にお酒が残るほど深酒することができず、お酒をセーブするストレスも覚悟しておきましょう。
【まとめ】時間の使い方に余裕が持てる連泊キャンプがオススメ
キャンプは下準備と設営、撤収の時間が必要になり、一泊キャンプという限られた時間では、大きな制約を受けてしまいます。初心者の場合には、テントやタープの設営、BBQの火起こしに手間取ることも多く、自由時間が短くなることを覚えておきましょう。
初めてのキャンプは「不慣れだから一泊でいいよね」と考えがちですが、一泊キャンプを満喫するとなると手際のいい「中・上級者」でないとなかなか難しいものです。初心者にはなにかと時間に余裕が持てる連泊キャンプがオススメなのです。