【デメリット:その3】右左折待ちからの発進の遅れ
右左折する際に対向する直進車や交差点を横断する歩行者の流れが途切れるまで待つ場面や、矢印信号で発進する場合にどうしてもワンテンポ遅れてしまう。こちらはハンドルを切っているとアイドリングストップしないクルマが多く、この機能がなくてもブレーキペダルを少し早めに緩めてエンジンをかけておけば対応可能だ。
【デメリット:その4】バッテリーの寿命を早める
アイドリングストップは12Vバッテリーに対する負担が大きいため、寿命はアイドリングストップなしのバッテリーの7割といったところだ。さらにアイドリングストップ車用のバッテリーの価格はアイドリングストップなしの車種用に対して1.5倍くらいの価格になり、トータルすると12Vバッテリーにかかる費用はアイドリングストップなしの2倍かかるイメージだ。
これではアイドリングストップによりガソリン代が節約できたとしても、12Vバッテリーの交換にかかる費用でペイできるのか、非常に怪しい。また環境負荷という観点でも「燃料の消費は減らせても、12Vバッテリーの消費が増えたらエコなのだろうか?」という真理が、ここ数年で明らかになってきた。
そのため、最近ではアイドリングストップをオフにする人も増えており、筆者も愛車のGRヤリス(1.6Lターボ+4WD)に乗るときは、12Vバッテリーがリヤにあるため値段が高そうなこともあり、乗ったら即アイドリングストップをオフにするのが習慣になっている。
【まとめ】最近の新型車両ではアイドリングストップレス車が登場している
上記のとおり、最近のトヨタ車は総合的なユーザーの負担と環境負荷を減らすためヤリスとヤリスクロスの1.5Lガソリン車やRAV4&ハリアーの2Lガソリン車などの新しいモデルでは、アイドリングストップ機能をなくしている。それだけにアイドリングストップに関してはクルマを選ぶ際に付いているものを選ぶのか、付いていたら使うのかなどをよく考えてほしい。 ただ、日本でも始まったCAFE(企業別平均燃費規制)の達成が厳しい自動車メーカーは、とにかく燃費を上げるためアイドリングストップを付けざるを得ないという理由があり、このあたりの事情もユーザーは頭に置くといいだろう。